関心が低いのかそれとも敬遠?
受講申し込み目標の半数に至らず(5月22日・火)
国の補助で4月から全国一斉に始まった「IT(情報通信技術)講習会」への熱気と関心が大曲市でも冷え込んでいる。3月15日から受講申し込みの受け付けが市教育委員会生涯学習課で始まったが、申し込みが殺到したのは当日とその一週間だけ。その後は音なしの構えだと同課。来年3月までに1600人の受講生を集める目標を立てたが、21日現在で626人と半分にも達してない。同課では6月10日に発行する「市広報」でもう一度、受講生募集の呼びかけをしたいと話す。
IT講習会は市民みんながインターネット時代に十分、対応できるようITに関する基礎技能を習得してもらいたいと始めた。20歳以上が対象で受講は無料。大曲公民館(勤労青少年ホーム)と社会保険健康センター「ペアーレ大曲」を会場に4月から1回2時間の6日間コースと土、日の2日で終了する短期集中講座、それに中学校が夏休みに入るのを待って、学校を会場に開くコースも設けた。
大曲公民館での講習会は定員1回20人、ペアーレは10人。募集を開始した結果、大曲公民館の場合は4月から6月までの昼のコースはいっぱいとなり、6月から10月までの夜間コースも予約で埋まった。しかし、7月から来年2月まで行われる昼のコースはがら空きの状態。ペアーレも4月から7月までは一部午後のコースを除いて埋まったが、8月以降の申し込みはさっぱり。夏休み中の中学校で開く講習会もほとんど予約なしの状態だ。
この講習会、県主催の方も不調のようで5月、6月の全県のパソコンスクールなどに委託して企画した講習会への申し込みは定員4600人に対して1600人程度にとどまっている状態。
市も県も「3月の受け付けを開始した当時はどうなることかと心配したほどだったが、結局、ITに関心を持っていた人の絶対数がそれだけだったのかもしれない」と分析したり、「パソコンの必要性がまだ感じられないとか、難しいと言うイメージが強いのかもしれない。それに小さい企業の場合、これまでだってパソコンなしでやってこれたし、いまさらとの思いもあるのでは」と話す。
大曲市の場合、4月の講習会はすでに終了し、受講生は一応、巣立っていった。その受講生の中には大正年代生まれと言う70代、80代の人もいた。そうした人たちが、その後、パソコンを購入し、インターネットに触れているかどうかまでの追跡調査はしてないが、ペアーレ大曲で受けた受講生18人から寄せられたアンケート集計がある。
それによると「楽しかった」と答えた人は18人で100%。「講習会の内容が理解できたか」では「理解できた」が12人で66%、「あまり理解できなかった」は33%だった。また受講時間の「12時間では短い」は15人で83%と高率を示した。この数字からすればまだまだパソコンは簡単には馴染めないモノと推測される。一方、パソコンを持っているかの質問に対しては8人(44%)が持っていると答え、8人は持ってなかった。その持ってない人に「これを機会に購入するか」の問いには5人の62%の人が「購入したい」と強い意欲を示していることも分かった。
市や県では「まだ3月まであるので受講生を募りながら、覚えた人が一人でも多くパソコンを買い求め、インターネットって面白い。電子メールは便利だと口コミで伝わり、そのすそ野が広がるのに期待したい」と話す。しかし、教えられても一筋縄では行かないのがパソコン。「本当に覚えてもらうためには自分のものを持ってもらい、講習会で学んだものはその日のうちに復習するという習慣を付けてもらいたいのが本音。お年寄りに電子メールの使い方を覚えてもらうためにこちらは毎日、『お変わりありませんか』とのメールを打って、相手から返事を出してもらうようにした。そこまでアフターケアしないとパソコンを持ってもらっても実際は中々、覚えてもらえない。かといってパソコンを買ってくださいとも言えないし」とはある講師から聞いた話だ。