わらび座の海賀さん
民族芸能のデジタル化研究で大きな成果(11月2日・金)
田沢湖町のわらび座デジタル・アート・ファクトリーで、コンピュータを駆使してハイテクに取り組んでいる海賀孝明さん(30)に社団法人情報処理学会(鶴保征城会長)からこのほど「山下記念研究賞」が贈られた。同研究賞はコンピュータに関して日本の草分け的存在である山下英男氏の栄光を記念して設けたもので情報工学、情報科学に携わっている研究者にとっては名誉ある賞として知られる。
海賀さんは3年前の11月に通産省のマルチメディアコンテンツ制作支援事業の選定を受けて「民族芸能の3次元デジタル舞踊符に関するCD−ROM」を完成せている。その完成までの過程を「舞踊符による動作の記述法の提案」と題して論文にまとめ、1999年5月開催の「情報処理学会人文科学とコンピュータ研究会」で講演、その内容が「山下記念研究賞」にふさわしい論文として評価され、2001年度「山下記念研究賞」の受賞対象となった。
海賀さんの研究は後継者不足で民族芸能の継承が途絶えていく現実に目を向け、それをデジタル技術によって記録しようと試みた。そのための手段としてアメリカ映画「タイタニック」などコンピューターグラフィック技術を駆使しての映画製作に使われている「モーションキャプチャ」を通産省の支援を受けて導入、秋田大学と県工業技術センターの協力を得て、様々な踊りの動きをデーターとして蓄積し、振り付けの研究や踊り手の育成に役立つ世界で初めての「デジタル舞踊符のCDーROM」を完成させた。
また10月28日には情報文化学会(片方善治会長)から海賀さんの所属する「デジタル・アート・ファクトリー」に情報文化学会からは特別賞が贈られた。民族芸能のデジタル表現の研究と実践を通して情報文化の進展に貢献したのが認められた。
今回の受賞に秋田大学情報工学部の玉本英夫教授は「情報工学、情報科学の技術者、研究者にとっては大変、名誉なこと。海賀さんの研究成果が専門家から認められたことで、心からおめでとうと言いたい」とのコメントを寄せた。
関連の記事は県南日々新聞の下記のページにあります。