鹿さん鹿さんなぜ泣くの

太田町で秋田おはら節全国大会

一般の部では秋田市の山本さんが優勝(9月2日・日)

 太田町で開かれた民謡大会第6回秋田おはら節全国大会が1日、太田町の文化プラザで開かれ、一般の部では秋田市の山本あやみさん(23)が優勝し、第6代チャンピオンに輝いた。山本さんは埼玉県出身で、2年半前から秋田市の梅若梅清さんの下で民謡歌手を目指して修行中。秋田おはら節は「ハア 野越え山越え深山越え あの山越えれば 紅葉(もみじ)山」で始まる哀調を帯びた独特の節回しで知られる。そして「紅葉の下には 鹿がおる 鹿がホロホロ 泣いている 鹿さん鹿さん 何故(なぜ)泣くの」と家族を想う鹿の心情が切々と流れる。民謡の中でも最も難しい曲とも言われ、同町在住の高橋節子さんが1987年にNNS民謡日本大賞で唄って日本一に輝いたのが縁となって、「秋田おはら節」は同町の「故郷の唄」として町民に親しまれるようになった。そして町としてもこの唄を正しく継承し、普及させたいと6年前から全国大会を開くようになった。

 大会には一般の部に51人、高齢者の部に36人、少年・少女の部に7人が出場。一般の部では遠くは和歌山県や石川県からの出場もあった。高齢者の部では89歳の横手市の半田宮さんも出場、元気な歌声で会場を沸かせた。

 午前9時半から始まった歌の競演。会場には200人前後のファンが詰めかけ、歌い手の名調子が気に入れば「オーッ」と歓声を挙げて拍手を送っていた。テープレコーダーやビデオで収録する熱心な人たちもいた。主催者の太田町と民謡「秋田おはら節」全国大会実行委員会の人たちは「参加する歌い手の多くは2度目から3度目という人たち。難しい歌だけに相当、練習して自信を付けないと歌えないんです」と話していた。一般の部では予選が行われ、通過した20人で決勝戦が行われた。

 高齢者の部で優勝したのは72歳の森吉町の織田定雄さんだった。少年・少女の部で優勝したのは大曲市角間川町の浜口優花さん(角間川小6年)だった。浜口さんはお母さんに民謡を勧められ、2年前から角館町の民謡教室に通っているという。「秋田おはら節」は半年ほど練習しての挑戦だった。「民謡は大好き」と浜口さん。良く通る伸び伸びした甘い歌声は多くの聴衆をうならせていた。優勝以外の成績は次の通り。

 ◇一般の部▽準優勝=森川クミ子(大曲市日の出町)▽3位=深瀬康子(中仙町長野)▽敢闘賞=松本ひろ子(仙台市)、伊藤隆志(平鹿町醍醐)

 ◇高齢者の部▽準優勝=高橋吉郎(横手市金沢)▽3位=三浦モモエ(仁賀保町)▽敢闘賞=佐藤栄子(秋田市)、佐藤修三(南秋田郡八郎潟町)

 ◇少年少女の部▽敢闘賞=藤谷優美(湯沢市)▽努力賞=山上衛(河辺町)、菊池和幸(岩手県釜石市)、中西愛深(秋田市)、田中瑞穂(同)、乳井理乃(比内町)