高齢者の自転車安全教室

大型トラックの巻き込み事故を体験

「体の衰えを知ることも大事」とお巡りさん(4月9日・火)

 トラックの死角を点検する参加者大曲署と大曲地区交通安全協会では9日、大曲自動車学校を会場に高齢者を対象とした「自転車安全教室」を開いた。気軽に乗れる自転車も交通マナーを無視したり、体のバランス感覚が衰えているのを知らずに乗り回そうとするといかに危険かを知ってもらおうと開いた。65歳以上の人たち40人が参加した。県警本部から坂口正芳本部長の視察もあった。

 はじめに渡辺孝雄大曲警察署長が「昨年は75人の方が交通事故で亡くなったが、そのうち31人が高齢者だった。交通事故は一方的に車が悪いだけでなく、歩行者、自転車にも落ち度があったりする。今日は自転車の安全な乗り方を学び、参加できなかった方にもその方法を伝えてもらいたい」と呼びかけた。そして自動車学校の教習コースに出て、女性警察官が講師となって車の特性である内輪差や死角を大型トラックと普通乗用車を使って体験させた。

 大型トラックは左折する時、交差点の角に立っている人や自転車を巻き込んで事故を起こす事が多い。交差点の角に工事用のポストコーンを置いてどんなふうに巻き込んでいくかを実際に見せた。参加者は後輪に巻き込まれ、つぶれるポストコーンを見ながら「オーッ」とビックリしていた。さらに大型トラックのそばに立ってもらったり、普通車の周りに3台の自転車を置き、その死角を体験させた。死角の多い大型トラックはミラーでそれを補うようにしているが、車の後ろや運転席のすぐ下に立たれると人は見えない。普通車でも左斜め後ろ1.5メートルほどの所に自転車を置くと、死角に入って運転席のバックミラーからもサイドミラーからも見えない。参加者一人ひとりが車に乗って見えないのを確認していた。そして三森自転車店の三森龍一さんが自転車に乗る前の安全点検の方法を指導した。

 終わってからは同自動車学校に備えられているシートベルトコンビンサーに乗って参加者全員が衝突体験を受けた。車と同じシートに2人乗って、15キロのスピードで衝突した時の衝撃を体験するのだが、ドスーンと激しい衝撃音と同時に衝突した瞬間、シートベルトが前のめりにならないようしっかりと体を抑えた。だれもが「オーッ!」と悲鳴をあげ、顔色を変えたが「15キロのスピードでもこんな衝撃を受けるとは。シートベルトの威力ってすごい」と顔を見合わせていた。

 大型トラックに巻き込まれるポストコーン最後は教室に入って女性警察官が「自転車の安全な乗り方」と題して講演。「年を取ると言うことは体の機能も落ちるということ。それは決して恥ずかしいことではない。むしろ体の衰えを知ることが大事で、無理をしないことです」と話しながら、交差点での右折の仕方や自転車に乗る時など行動を起こす前に「必ず後方の安全確認を」「黄色信号を無視して事故に遭った人もたくさんいる。信号は絶対に守って」などを強調していた。