大曲市で02年度功績者を発表

キリスト教史学者の荒井氏を特別功績者に

生涯学習、福祉、文化財などで活躍した6氏を表彰(4月19日・金)

 大曲市は02年度の功績者を発表した。功績者は大曲市出身で神奈川県川崎市在住し、昨年12月に本県史上4人目となる日本学士院会員に選定された荒井献(ささぐ)氏(72)を特別功績者としたほか、「生涯学習指導」で伊藤良氏(79)=福見町=、「地域福祉振興」で三浦倉之助氏(76)=花館字間倉=、「シルバー人材センター振興」で齋藤充雄氏(76)=四ツ屋字下袋=、「文化財保護」で冨樫公一郎氏(75)=上高畑=、「社会体育振興」で藤田紀一氏(72)=中通町=。5月9日午前11時から市民会館で「功績者表彰」を挙行、正午から広域交流センターで祝賀会を行う。特別功績者は1992年に「大曲の花火」に貢献したとして長野県の紅屋青木煙火店・二代目の青木多門氏の表彰以来2人目。

 功績者に選定された5氏の功績内容は次の通り。

 荒井献氏◇荒井献氏(神奈川県川崎市宮前区けやき平)「特別功績者」=1959年、東大大学院西洋古典学博士課程終了後ドイツへ留学、エルランゲン大学でDr.theol(神学博士)の学位を取得。
 以後、キリスト教史学者として研究に専心し、キリスト教成立時、正統とされた初期教団と異端とされたグノーシス主義との関連を世界で初めて解明、その成果は国際的にも認められ、73年に日本学士院賞を受賞、98年には地中海学会賞を受賞した。また、多数の著作や大学教授として後進の指導など、聖書学会でのめざましい活躍で昨年12月に日本学士院会員に選定された。
 原始キリスト教史、新約聖書の国際的第一人者として恵泉女学園大学学長などを歴任、現在も同大学教授、東京大学名誉教授としてわが国をはじめ世界の学術文化の向上に貢献している。
 
 
 

 伊藤良氏◇伊藤良氏(福見町19番12号)「生涯学習指導功績」=1945年、高等学校教諭として愛知県立第二高等女学校奉職、51年からは大曲高校、横手高校で教鞭を執り、77年まで専科である国語教育に尽力。生涯学習活動の先がけとして自ら学んだことを社会に還元したいと「かげろふの会」、万葉集に親しむ会などサークル活動の指導者として20年もの間、日本最古の歌集「万葉集」や平安文学の代表作である「源氏物語」など古典文学の学習と普及に貢献した。
 また働く婦人の家主催の各種サークルの講師として日本古典文学の魅力を語り、社会教育の進展や地域文化の振興に寄与した。
 
 
 

 三浦倉之助氏◇三浦倉之助氏(花館字間倉264番地の1)「地域福祉振興功績」=1954年、花館地区社会福祉協議会設立と同時に監事に就任以来、同地区の社会福祉活動一筋に努め、86年からは同協議会長として要援護世帯の自立促進をはじめ、高齢者で一人暮らし世帯への「おせち料理」配送など在宅福祉活動を展開。さらに地区住民と連携し、福祉ネットワーク活動やボランティア育成に取り組むなど長年にわたって地域福祉の振興に努めた。 また大曲市民生児童委員協議会副会長、社会福祉法人県南ふくし会理事、社会福祉法人大曲保育会理事として広く社会福祉の向上に貢献している。
 
 
 

 齋藤充雄氏◇齋藤充雄氏(四ツ屋字下袋175番地)「シルバー人材センター振興功績」=1986年、大曲中学校長を最後に教職を退職、89年に社団法人大曲市シルバー人材センター設立と同時に理事長に就任、組織体制の整備や社会参加を希望する多くの会員の就業開拓に献身的に取り組み、創設期の基盤作りに努めた。そして「自主・自立」「共働・共助」を運営理念とし、会員の健康増進、親睦を図る互助会を発足させ、会員470人を擁する県下有数の健全運営を誇るシルバー人材センターを築いた。
 秋田県シルバー人材センター連合会理事、大曲市福祉作業所運営委員長としても社会福祉の向上や活力ある社会づくりに寄与している。
 
 
 

 冨樫公一郎氏◇冨樫公一郎氏(大曲字高畑27番地)「文化財保護功績」=1987年、横手高校長を最後に教職を退職後、大曲市文化財保護審議会委員に選任され、98年からは同審議会長として組織の運営強化と文化財の保護・保存・活用に努めている。室町時代末期の元亀元年(1570年)、自身の直系にあたる奉行・冨樫左衛門太郎勝家が建立したと伝えられる国指定重要文化財「古四王神社」の管理責任者としてその保護にも尽力している。
 また、大曲市人権擁護委員を3期9年間務め、大曲市文化財保護協会副会長、大曲市史談会長として広く市民の文化財保護意識の高揚にも努めている。
 
 
 

 藤田紀一氏◇藤田紀一氏(中通町10番3号)「社会体育振興功績」=1954年、家業である藤田呉服店を継いだ後、体育活動に参加、大曲市スポーツ少年団会長、大曲市剣道連盟副会長、大曲市体育指導員委員長を歴任、89年からは大曲市体育協会長として29種目、6地域体協、スポーツ少年団(34クラブ)を傘下とする体協のリーダーとして優秀な選手を全国大会に輩出させるなど市民の体位向上や体育思想の普及発展に努めている。
 また全国花火競大会の実行委員幹事や大曲法人会長として大曲の花火振興や税務行政の円滑な執行を通じ地域社会の健全な発展に寄与している。