ピンク色の日本酒

古代米仕込の純米酒「払田の柵」

仙北町の特産品として町内の酒店で販売へ(4月24日・水)

 酒の瓶詰め作業仙北町の秋田清酒株式会社(伊藤辰郎社長)が「町の特産品」として製造している出羽鶴古代米仕込「払田の柵」のびん詰め作業が終わり、25日から同町内の酒販店で限定販売される。昨年は「ふるさと食品中央コンクール国産農林産品利用部門」で最優秀賞の農林水産大臣賞に輝いた純米酒。同社では「日本酒とは思えない鮮やかな色で、味も上々」と喜ぶ。

  純米酒「払田の柵」は国指定史跡「払田の柵」の一角で栽培している古代の米のルーツと言われる「朝紫」を原料に仕込んだ。米はやや赤っぽく、紫黒米とも言われる。このため醸造された酒も透明感のあるピンク色をしており、さわやかな香りとワインのような柔らかい口当たりが特徴。特に女性に受け「飲みやすいお酒」と評判を呼んでいる。

 朝紫は大曲市にある東北農業研究センター大曲キャンパスにその種子があると知ったJA秋田おばこ仙北支所が「史跡の町らしい特産品にならないか」と種子を譲り受け、農家の人たちに栽培を提案。白米に比べビタミン類や鉄、カルシウムなどを多く含み、栄養価も高い。提案を受けた農家の人たちが「古代米研究会(安倍光夫会長)」を結成して96年から10アールの田んぼで栽培し始めた。

 そして収穫されたその米を使って史跡の里らしいオリジナルの酒を造れないかと町が秋田清酒に持ちかけた。色の付いた米で酒を造った経験のない同社では県食品研究所の協力を得て、南外村の同社の酒蔵「出羽鶴」で1年かけて研究を重ねた。

 米そのものが餅(もち)米のため粘りっけがあり、精米や蒸し方などで扱いにくかったが、「朝紫」に含まれるアントシニアンと言う色素でピンク色のワインのような酒が誕生した。飲んでみると口当たりの柔らかさが受け、「これまでの日本酒にはない味わい」と喜ばれ、町の特産品として町内の酒屋さんだけで販売する限定酒となった。

 古代米仕込「払田の柵」は今年も3月下旬から仕込み作業に入り、23日からびん詰めされた。酒は同町内10店舗で販売されるほか、町の温泉「柵の湯」で提供する。720ミリリットル入りで1300円。4000本の限定。古代のロマン漂う優雅な味と風味はいかが。

 販売先は下記の通り。

▽柳田知優酒店(69−3005)▽竹村ノブエ酒店(69−2131)▽小松増男酒店(69−2011)▽根本義雄酒店(69−3086)▽茂木虎雄酒店(69−2877)▽佐々木英勝酒店(69−2211)▽須田民治酒店(62−4059)▽高橋啓子酒店(62−4032)▽須田章酒店(62−1614)▽後藤修酒店(62−4037)