着飾った若者で華やいだ会場
式典は私語もなく「りっぱな若者」と評判(8月15日・木)
終戦記念日の15日、大曲市では成人式が市民会館で挙行された。新成人の対象は1982年4月2日から83年4月1日までに生まれた492人で、399人が参列した。式典は午前10時から行われたが、男性はグレーや黒、紺などのスーツ姿、女性は赤やピンク、ワインカラー、黒など華麗な洋服で着飾り、受付会場となったエントランスホールはまるでお花畑のような華やかさだった。
「キャー」「ワー」。悲鳴のような絶叫が交差する。受付会場で同級生と出会って、飛び上がるように抱き合って喜ぶ新成人からは〃二十歳〃の若さがはじけて、飛んで来るようだった。「もう、メチャ、久しぶり。元気だった」。「ウン。変わったねー」。そんな言葉が出会う人、肩を叩き合ってあいさつする人たちから交わされた。高校を卒業してわずか2年。若さは変化をも早めるのだろう。男性の中には茶色に染めた髪をさらにウルフヘアーやモヒカン刈りにした個性派も。大曲工業高を卒業して東京都内でライブハウスのイベント企画の仕事をしているという渡辺利弘君は「東京での仕事は面白い。成人式は同級生にも会えるので楽しみにした」と茶色のウルフヘアーを自慢そうに見せた。
受付会場は「キャー」「ワー」の大合唱で煮え返るようなにぎやかさだったが、式場に入るとシーンと静まり返った。「自分たちの成人式をお祝いしてくれる人たちのためにも失礼に当たらないようにしたい」と誰もが気持ちを引き締めていたのだ。
式典は成人者で実行委員会(寺澤修平委員長)を作って市教育委員会と打ち合わせしながら準備を進めてきた。司会進行は田口正樹君(大曲西)と樫尾多佳子さん(大曲)が担当し、粛々と進められた。伊藤健君が代表となって高橋司市長から成人証書を授与。
高橋市長は「今日は成人式であると共に終戦記念日でもある」と57年前にあった戦争を語り、市町村合併の必要性を説明しながら「まちのこれからのこと。仙北全体のことを考え、国の発展に尽くしてもらいたい」と訓示した。続いて山口博司県仙北地方部長が寺田典城知事のメッセージを伝えた。
関口智也君(大曲西)と時田亜紀子さん(大曲南)が「大人の仲間入りをするということは自己の責任で判断し、行動することだ。これからは周囲の人たち、社会に何が出来るかを考え、心ゆたかな人間となることを目指したい。そしてふるさと大曲が私たちの心の中に存在することを確認し、生き生きと歩み続けたい」と誓いの言葉を述べた。最後に当時、大曲西中3年A組の担任で、今も同校で教鞭を執っている田口斉教諭が「夢や目標を持ってチャレンジ精神で頑張り、人生の勝利者となって下さい」と激励した。最後に市役所グリークラブ(男声コーラス)が記念演奏して式典は幕を閉じた。
会場には恩師や市議団ら大勢の来賓が詰めかけていたが私話を交わすこともなく、シーンと静まり返った厳かなムードの中で進められる成人式を見守りながら「大曲市の若者はりっぱだ。自慢できる」としきりに感心していた。