大曲小の児童が体験
森の中の冒険施設で助け合い精神を学ぶ(8月19日・月)
プロジェクトアドベンチャー(PA)って知ってますか!。19日、大森町の保呂羽山「少年自然の家」で、「コッキー自然塾(三浦博樹代表)」主催の「自然塾サマーキャンプ」に参加した大曲小児童4年生から6年生16人が「森の講堂」でPAにチャレンジした。PAは自然の中で様々な器具を使った冒険を通し、人間関係で最も大切な「人を信頼する心」を育むゲーム。綱渡りやシーソーゲームなどをどうしたら成功するか、みんなで話し合い、助け合いながら体験を通じて「生きる力」を養うアメリカで開発された体験学習プログラム。参加した子どもたちは、森の中でセミの合唱を耳にしながら、冒険を通じて助け合うというゲームに汗を流した。
PAはみんなで助け合って木と木の間に結ばれた電線を渡ったり、難破船と呼ばれる板の上に乗ってバランスを取り合ったり、大脱走と呼ばれる塀をよじ登ったりする冒険ゲームだ。手を差し出してやらないとロープから転落するし、お互い相談し、チャレンジするための作戦を練らないと難破船から振り落とされてしまうなど多彩な体験が「森の講堂」で楽しめる。
「子どもたちを自然の中に返してやりたい」とコッキー自然塾の三浦さんが学校の勤務を離れた活動として企画した。三浦さん以外の二人の先生もボランティアで参加した。
この日午前9時半に16人は3台の車に分乗して約25キロ離れた大森町の「少年自然の家」へ。自然の家ではスタッフたちが一行を出迎え、森の中へ。カラ松林の中はセミがミーンミーンとうるさいほど。子どもたちはセミの脱け殻を見つけたり、セミが土の中からはい出した穴を見つけたり、足元をピョンピョンと跳ねるカエルに「アッ」と驚いたりしていた。
スタッフたちは一行を大歓迎し、まずお互いの人格を最大限に尊重し、評価するための簡単なゲームを展開。ゲームを通じてスタッフとの信頼関係を築き、いよいよ森の中でのPAへのチャレンジとなった。最初に出会ったのは「難破船」と言うゲーム。板を組み合わせた台はシーソーのように左右に揺れる。これをどうバランスを取って全員がその板から落ちずに乗るかだった。「難破船だから、落ちたら海の中だよ。あの映画『タイタニック』だと思って」。スタッフは説明を通じて、児童たちに冒険心と助け合いの精神をあおる。
「ヨーシ。やるぞ!」。チャレンジ精神を燃やした二人の児童が支柱で支えられている中心部に上がり、慎重に右と左に分かれる。体重が違うと板は左右に振り子のように揺れる。「キャー」。児童たちから悲鳴が上がる。それでも8人まではどうにか板のバランスを取って乗った。しかし、一瞬の崩れから児童たちはこぼれ落ちた。
それからが作戦の開始だった。「どうしたらバランスを取れるか」「体重が同じくらいの人が同時に乗って左右に分かれよう」「みんなが乗れるようにするには早く上がった人は隅っこまで声を掛け合って移動しよう」などの話し合いが行われた。こうして2度、3度の挑戦で参加した児童全員と研修に来ていた女子大生も含め18人全員が無事に板の上に乗った。子どもたちは達成感で満足そうな表情だった。
続いて電線を渡るゲームに入った。木と木の間に一本の太い電線が張りめぐらされ、上から数本のロープがつり下がっている。木につかまって電線に上がる。そして上からつり下がっているロープに手を伸ばして移動する。次の人も電線に上がる。その次の人を助けるために手を伸ばす。お互いに手と手をつなぎ合って次のロープを目指すゲーム。助け合う精神、信頼し合う精神がないとロープから転落する。子どもたちは何度も何度も挑戦しながら冒険を楽しんでいた。
このPAは県が今年、県内の3つの「少年自然の家」に導入した。三浦先生は「申し込みがあれば専門のスタッフが指導してくれます。冒険を通じて、助け合い、協力し合うという心が養われるので、多くの子どもたちに体験してもらいたい」と勧める。子どもたちはPA体験の後はテントを設営し、サマーキャンプへと夏休み最後の楽しみを味わった。
保呂羽自然の家では22日に一泊二日の日程で教員、教育委員会職員向けの「PA指導者体験会」を開くほか、土・日を利用した一般・ファミリー向けの日帰り体験会も開いている。問い合わせは0182ー26ー6011へ。ホームページは下記へ。