大曲市の中心商店街の一方通行

解除に向けた住民へのアンケート調査

現行のままを望むが半数、解除は見送りへ(1月4日・金)

 大曲市は駅前から大曲警察署前までの市道「大町通線」の一方通行解除に向けて昨年11月に沿線住民250世帯を対象にアンケート調査を実施したが、このほどその集計結果をまとめた結果、現在の一方通行のままで「良い」とした回答が半数近くに上ったことから、現状のままとする方針を固めた。ただ、調査に当たった総合政策課では「将来の道路網の整備計画によって道路事情が変われば、再検討も必要かと思う」と計画に余地を残した。

 一方通行となっているのは駅前から警察署前までの延長約2キロ。この区間の道路は歩道もなく、幅が約9メートルと狭いことから、1962年に交通事故防止や混雑緩和を狙いに、駅前から警察に向かって一方通行規制された。しかし、最近になって「周辺道路も整備され、当時とは交通事情も変わった」と駅前商店街から「一方通行解除」の声が高まっていた。昨年7月にはサンロード商店街(藤田紀一代表)から市に対して「一方通行解除」の要望も出され、9月議会でも「商店街活性化のために一方通行解除に向けて調査検討すべきではないか」との提案があった。

 市もこれを受けて沿線住民を対象に「アンケート調査」を実施したもので、アンケート用紙233枚を配布、172通の回答があった。回収率73%だった。集計した結果、一方通行を解除し「対面通行」を望むは98人で、57%。一方、現行のままで良いとしたのが74人で、43%だった。

 調査した市総合政策課では「一方通行解除を望むと言うのは生活に不便を来しているからと思うが、調査の結果、沿線住民の半数近くが現行のままで良いとの回答だった。それを尊重するしかない」と話す。

 通称・本通りとも言われる大町通線。駅前から丸子橋までの約1キロ間にはかつて3つのデパートがしのぎを削り、県南の商店街と自負するほど人と車の往来で賑わったものだった。土・日ともなれば行き交う人で肩と肩とがぶつかるほど活気に満ち、車を対面通行させていては交通事故の危険性もあるとして一方通行に規制された。

 しかし、国道13号バイパスの完成、大曲駅前第二地区土地区画整理事業で「飯田線」も整備され、人と車の流れも変動。また集客力を誇った3つのデパートも1店は本通りから移転し、残り2店舗も1店は廃業、タカヤナギデパートはグランマート中通店へとスーパーに生まれ変わった。一方、車の流れも国道13号大曲バイパスの完成と同時に郊外に進出した大型店へと変わった。

 大曲商工会議所が79年から調査した「大曲駅?大曲税務署前」までの「通行量調査」によると休日の車両の通行量は79年、月岡映画館前で「4164台」だったのが、2001年では「1114台」とほぼ4分の1に減った。人の流れも「1万1638人」だったのが、01年では10分の1の「1168人」という状態。平日の調査でも79年、月岡映画館前の車の通行量は「3920台」を記録したのに01年では「1956台」と、50%減となっている。人の流れも「7986人」が「1244人」となった。

 こうした車と人の流れの空洞化に商店街からは「一方通行を解除して、もっと人が入りやすい商店街にしてもらいたい」との声が高まっていた。しかし、40年もの間、慣れきった一方通行が解除された場合、果たして車の流れに人が対応できるのかといった懸念もあり、アンケート調査での住民の意向が注目されていた。