遺族約300人が参列
1011柱の犠牲者を慰霊、父の面影忍ぶ遺族も(7月17日・水)
大曲市の戦没者追悼式が17日午前11時から中央公民館で挙行された。同市での戦没者は明治時代の日清・日露戦役と太平洋戦争を含め1011柱となっている。最も犠牲者が多いのは太平洋戦争で約800人が亡くなっている。
追悼式は市遺族連合会(武田善一郎会長)の主催で行われ、約300人が参列した。中央の祭壇には黄色と白の菊の花が「戦没者霊位」の柱を囲むように飾られた。終戦から今年で57年。遺族も高齢化し、中には孫の代になった人も。父の霊を弔いたいと出席した内小友字館前の進藤久雄さん(66)は5歳の時に父の久四郎さんが招集され、フィリピンのニューギニアで戦死した。36歳だったという。「母と駅まで見送りに行った記憶がぼんやりとあるだけ」と進藤さん。「学校に入ってから『お父さんは』と聞かれた時が一番辛かった」と話した。進藤さんを女手一つで育てた母は2年前に88歳で亡くなった。「追悼式は欠かしたことがない」とジッと祭壇を見つめていた。
参列者全員で黙とうの後、武田会長が霊位に向かって頭を下げ、「戦争体験のない世代が国民の大多数を占め、厳しかった体験も次第に薄れつつある中で、私どもは豊かな郷土で平和と繁栄を享受している。この平和の尊さを思うと戦没されたみなさまに対する感謝と哀悼の思いを新たにする」と式次を述べた。
続いて高橋司市長と大坂義徳議長が追悼の言葉を述べた。高橋市長は「みなさまの尊い犠牲に報いるため、平和で豊かな日本をつくりあげることに今後も力を尽くし、全市民の幸福を願い、福祉の向上を期すことを誓う」と読み上げた。
参加者一人ひとりが祭壇前に用意されたテーブルに菊の花を献花して閉会し、各地区ごとに公民館に集まって犠牲者をしのびながら親睦を深めあった。