不登校を考える親の会大曲仙北

大曲キリスト教会の横井牧師呼びかけへ

初回は6人が集まって、本音で悩みを語り合う(7月29日・月)

 「不登校を考える親の会大曲仙北」の発足を話し合う集いが26日、大曲市の中央児童館であった。不登校で悩んでいる親たちが集まって自由に語り合える場を設けたいと「ToBe〜共に生きる会(横井伸夫代表)」(大曲市栄町・大曲キリスト教会)が呼びかけた。

 集いには大曲市近郊から3人のお母さん、秋田市から女子中学生1人と2人のお母さんの参加があった。集いは横井牧師が司会役を努める形で進められたが、お互い同じ悩みを持っている人たちの集まりとあってちょっとした雑談からすぐに本音を出し合って、「思っていた以上の活発な話し合いになった」と横井さん。話し合いは夢中になり、午後4時で終わる予定だったのが、30分以上もオーバーした。

 秋田市からは「不登校を考える親の会 あきた」の代表である大屋みはるさんの参加もあった。大屋さんは不登校を考える親の会について「秋田市と県南では横手と湯沢地区にはあるが、この大曲仙北は空白だった。それだけにこの大曲仙北にも生まれる意義は大きい」と話した。

 そして19歳になる男の子を抱えているが15歳から不登校になって、一歩も外へ出れないと言った悩み。あるいは中学校の授業には出れないが、先生の計らいで部活には出るようになったといった事例の報告も。高校生を持つ母親は「姉も高校でいじめを受けたが耐え忍んで卒業し、大学に行った。なのに弟は高校でいじめを受けてから不登校になってしまった。男の子なのになぜ耐えられないのか。私が甘えさせてしまったせいなのか」とグチをこぼした。

 集まった人たちはその母親に「弟さんも懸命に頑張ったけど高校に行けなくなったのは疲れたからだと思う。きっと休みを必要としているはず。心と体を休ませたらきっと立ち直れる。お母さんは間違ってない」と励ます声が集中したという。

 横井牧師も高校時代にいじめを受けた体験をみんなに語った。全寮制の高校で殴られたり、鳥追い用のパチンコの標的にされるなどで「自分は何のために生きているのか。いじめを受けるために生きているのか」と悩んだものだったという。横井さんは「何とか自分を変えたい」とオーストラリアに交換留学。その留学から帰ったら、自分をいじめていた人物が逆にいじめの対象になっていたという。

 横井さんは「いじめを受けると心に深い傷が残る。その苦しさや辛さは本人しか分からない。その心の傷をいやすことなく次のステップへと踏み出すのは困難。親の理解が必要だ」とアドバイス。

 参加したお母さんの中には「同年代の子どもを見ただけで、いじめを受けるのではないかと被害者意識を持ってしまい、外にも出れない」と深刻だった。そうした人には「不登校は病気ではない。自分自身を探し求めている一つの過程であって、そこを家族が理解してやって子どもと一緒に悩み、生きようとするのはむだではない」と励ます声もあった。そうした声に秋田市から参加した別の母親は「息子を車に乗せ、海に飛び込んで一緒に死のうかとさえ思い詰めた。子どもが死にたくないと泣いたので『ああこの子は辛くても生きようとしている』。この子のために生きなければと思った」と訴える声もあった。

 不登校を教師に相談すると「親の気持ちや子どもの気持ちに関係なく、学校の立場ばかり優先し、ああしろこうしろと押し付けばかりで、本音を語れない」との声もあった。そしてこの「不登校を考える親の会」の集まりを「夫や子どものことで言いたいことがあったら、この場で大いに吐き出し、家に帰ったら明るく過ごせるようにしたい」と不登校の子を持つ親たちが本音を出し合い、悩みを語り合い、すぐに解決策は見いだせなくても、助け合う場にしたいとなった。

 横井さんは「自分の経験から体力が弱そうな子や内気で反抗できない子、口数が少ない子などがいじめの対象になりやすい。この不登校を考える親の会は教会の宗教活動ではなく、自由に話し合える場としたい。すぐに解決策を見いだせるとは思ってないが、同じ悩みを持っている親たちが語り合い、子どものための力を養う場になればいいと思う」と話す。次回は9月20日午後1時半から、同じ会場で開くことにした。

 次回からのお茶やお菓子代、会場費などはすべて参加者の割り勘。連絡は大曲市栄町4─6、大曲キリスト教会(0187─62─2598)へ。メールアドレスはjcross@rnac.ne.jp