初夏を告げる民俗行事
3年生児童に担がれ、丸子川の旅へ(6月27日・木)
大曲市に初夏を告げる民俗行事、大曲小学校(武田覺校長・児童数1043人)の「鹿島流し」が27日午後から同市中心部を流れる丸子川であった。全校児童が参加しての学校での「出で立ちの式」の後、3年生の児童173人が葦(よし)で編んだ3そうの舟を担いで諏訪神社を参拝、神主から旅の無事を祈願してもらった。そして「ワッショイ、ワッショイ」と商店街を気勢を上げながら川に向かった。
鹿島流しは疫病や悪霊が村や集落に入ってこないよう武者人形に祈りを託して川に流していた古くからの行事。しかし、次第にその風習が失われていくため、後世に残したいと同校が1964年から学校の行事として引き継いだ。
3そうの舟は諏訪神社が作って学校に寄贈。舟に飾る武者人形208体は、全校児童が紙細工で作った。馬にまたがった武者人形の顔は、まゆがぴーんとつり上がった怖そうなものもあり、児童たちの願いが込められていた。さらに緑と黄色、赤、白、紫の紙をつなぎ合わせた幟には「みんな長生きするように」、「注射が怖くなくなりますように」、そしてワールドカップで活躍した「ベッカム選手のようになるように」とそれぞれの願いが書かれていた。
神官の叩く太鼓を先頭に鹿島舟は「ワッショイ、ワッショイ」と子どもたちの元気な掛け声と共に1キロほど離れた丸子川右岸に運ばれた。ここでお父さんたちと交代し、お父さんたちが持ち上げて川に入って流した。色紙と華麗な武者人形で飾られた3そうの鹿島舟は子どもたちの見守る前を勢い良く、堂々と流れた。途中、大成橋の橋脚に衝突するシーンもあって、子どもたちも「アーッ」と悲鳴を上げたが、舟は無事に下流へと流れ、ホッとさせた。舟は川を流れるゴミとならないよう児童たちの見えない先で岸辺に引き上げられた。