大曲市の2月定例議会

5氏が一般質問

「都合の悪いものは出さない」と市の隠蔽体質を批判(3月12日・火)

 大曲市の2月定例議会は12日、本会議を再開、仲村力夫(新成会)、藤嶋次男(政友会)、菊地信夫(市民・公明クラブ)、能味しん一(新成会)、藤井春雄(社会クラブ)の5氏が一般質問した。その中で藤井氏は大曲市外9カ町村清掃センターが建設しているごみ処理施設工事が会計検査院の指摘を受けて、1億7000万円もの補助金の返還命令を受けた事に関して「都合の悪いものは(表に)出さないでは市民も釈然としないし、議会の存在も問われる」と高橋司市長に「会計検査院からこのような指摘を受けて国に補助金を返すことになったと議会にも報告し、議論すべきでなかったか」と当局の隠蔽体質を厳しく批判した。

 清掃センターが建設中のごみ処理施設は大曲市と神岡町、西仙北町、六郷町、協和町、太田町、仙北町、千畑町、南外村、仙南村の9市町村が負担金を出し合っているもの。1999年7月の指名競争入札の結果、川崎重工業株式会社が106億6000万円で落札した。入札に当たって同センターでは当時の建設省が示した設計額を参考に、直接工事費を試算し、106億5000万円を最低制限価格とした。その結果、それを下回る99億7000万円で入札した住友重機工業株式会社が最低制限価格を下回ったとして排除された。

 しかし、会計検査院は1983年に当時の厚生省環境衛生局水道環境部長通知の「市町村が最低制限価格制度を採用できるのは、契約の内容に適合した履行を確保するため特に必要があると認める時に限定されており、特別の事情でやむを得ない場合にあっても予定価格に対し高率な最低制限価格を設定し、競争の利益を失うことのないよう努めなければならない」との通達があり、今回の住友重機の排除は部長通知の趣旨を逸脱し、競争契約における競争の利益を阻害し、割高な契約を締結し、適正を欠いたとして補助金の返還を求めた。(本紙から能味しん一氏の「しん」の字は「土偏」に岑と書いたものです)

 一般質問に対する当局の主な答弁内容は次の通り。

 ◇今後の財政見通しは国においても平成15年から17年度までの財政収支見通しを試算しているが、平成17年度では歳入不足が最大42兆円にまで拡大するとしている。当市においても17年度までの収支見込み試算では各年度とも5億円から6億円程度の歳入不足となる見込みだ。

 ◇市町村合併に関しては郡内町村長を訪問し、仙北郡内各ブロックごとの首長の話し合いをお願いしている。2月には西部ブロックの話し合いの場に出席したが、今後は東部、北部ブロックについても意見交換したい。現在は合併協議の先進地を参考にしながら、手厚い支援策が受けられる特例法期限内での合併実現を視野に入れ、新年度のできるだけ早く関係市町村による任意協議会設立に向けた準備会を開催し、準備が整い次第、任意協議会での実質的な協議を行い、議会での議決を経て法定協議会での正式協議をしながら、合併の調印へと進めたい。

 ◇学校週5日制の実施に伴い学力低下が懸念されている=新学習要領では子どもたちがどうすれば今以上に算数や数学・理科が「好き」になり、意欲をもって学習に取り組めるかを課題にまとめたものだ。その答えの一つが体験的な学習活動をより多くすることであり、学習に具体物を取り入れ、実験・観察を多くし、実際につくり、操作することで実感を伴った本物の学習が具現化される。今回はその時間を生み出すための時数と内容の削減であり、「ゆとり」と言われるものだ。「自ら学び自ら考える」を取り入れた新しい学力観に立脚すれば、週5日制と同時に新学習要領が完全実施されても「学力低下」にはつながらないと考える。

 ◇上水道の水源確保に玉川ダムの用途変更も可能であれば、新たな水源とするか=大王製紙の進出断念で玉川ダムの工業用水の用途転換については県も余剰水の有効利用について協議すると聞いている。その検討会議で余剰水の1立方メートル当たりの利用単価が示されると思うが、その単価が採算ベースに合うようであれば積極的に利用できるよう県に働きかけたい。

 ◇戸籍届けに対する虚偽の届出について=大都市において婚姻や養子縁組などの創設的届出で虚偽の届出が発生し、持参者に対する本人確認の重要性が認識されてきている。市としては、戸籍届出の利便性も配慮しながら、住民が自らの戸籍に不安を感じないようにするため、全国戸籍連合協議会総会などを通じ、持参人の本人確認も含めた法制度の改正を要望したい。

 ◇電子投票の導入について=電子投票制度に関しては、そのシステム導入経費で1億2000万円と推計している。国からの援助は2分の1程度と聞いており、6000万円ほどの一般財源が必要となる。市議会議員選挙にこの電子投票システムを導入した場合、開票にかかる時間は従来は2時間ほどだったものが50分ほどで終了すると思われるが、節約になる経費は約100万円ほどだ。このようなことから将来的には電子投票の導入を検討する必要はあるが、現段階では先進都市の運用の実態を見守りたい。

 ◇ごみの不法投棄について=ポイ捨てや不法投棄防止は市民一人ひとりが環境との関わりについての認識や理解を深めると共に、環境に配慮した行動を取り、積極的に環境保全に取り組むことが重要だ。市独自のポイ捨て禁止条例ん制定については県条例適用の状況などを見ながら検討したい。

 ◇仙北組合総合病院の移転建築について=病院建築に当たっての大きな問題は土地の選定と資金計画だ。建築検討委員会としては主に場所の問題を協議し、移転先の候補地5カ所の選定及びそれら候補地の比較検討をしている。もう一つの建築資金の問題だが、2月4日開催の建築検討委員会の席上、事業主体である厚生連当局から厚生連内部の財務状況の現状や見通しの説明の中で、現時点では仙北組合総合病院の早期移転は難しいとの感触を受けた。また跡地問題は厚生連側から先行して改築した他の病院の事例からも跡地の処理に非常に苦労しているとの実情が報告され、今後の病院改築の優先順位に大きく影響するものと考える。当市の場合も移転後の跡地利用計画は都市計画の中でそれぞれの地区がどのように位置づけとなるか様々な選択肢を検討しながら、組合病院側との情報交換を通じ、移転新築問題と並行して対応したい。

 ◇ごみ処理施設の国からの補助金の一部返納問題に関して=県を通じて5度にわたって上京のうえ、環境省並びに会計検査院に入札及び契約の経緯、設計額の算出基礎及び縮小状況、最低制限価格の設定根拠、最低札の排除理由などを説明し、決して割高ではないという根拠を示した。また施設建設に同意をしてくれた地元住民の信頼にこたえるより高い安全性を備えた、施設建設の必要性などその正当性を主張したが、会計検査院の理解を得られなかった。