建労県南住宅センター

職人たちがボランティア

一人暮らし老人宅を回って修理(3月13日・水)

 玄関の電球の交換も職人は口は重いが仕事はキッチリ−。秋田建築労働組合の組合員でつくっている秋田建労県南住宅センターの組合員たちが13日、仙南村の一人暮らし老人宅を回り、ボランティアで家屋の修理を行った。電球の取り替えやアルミサッシの調整、階段の手すりの取り付けなど様々な注文があったが、職人たちは笑顔で応じていた。

 村の社会福祉協議会を通じて住宅で困っている家を紹介してもらった。同村での一人暮らし老人世帯は90戸。訪問介護員が巡回しながら、修理してもらいたい所があるかどうかを聞いた。そして職人たちも事前に視察、材料費だけは個人負担してもらうことで見積もった。

 この日は大工、板金、左官などの職人7人が3班に分かれて訪問介護員と共に14軒の家を回った。飯詰駅前の石井蘭子さん(69)宅では廊下と玄関の電球の取り替え、それに開け閉めの具合が悪くなったアルミサッシの調整だった。石井さんは「廊下の電気が消えて取り替えたい、取り替えたいと思っても自分ではやれないのでもう1年も我慢していた。夜は手さぐりで歩いていた」と電気の付いた廊下の天井を見上げ喜んだ。電球代450円だけを頂いた。もう1軒目はテレビのアンテナの固定だった。屋根に取り付けたアンテナの棒が雪で押されて前に倒れ、いつ落下しても不思議でない状態だった。77歳の婦人は「テレビだけが楽しみ。でもアンテナがああいう状態だから映りも悪くて」と屋根に上がって修理する二人の職人の動きを見守った。アンテナの固定だけだったので材料費はゼロだった。

 3軒目は小屋の屋根の修理だった。屋根のトタンもその下の屋根板も腐食した状態だった。トタン板をはがし、腐った屋根板を外しての大仕事となった。一星キミさん(73)は「息子も大工だったが、4年前に病気で亡くなって」と訪れた二人の職人をまぶしそうに迎えた。屋根に上がって修理を始めた二人は「これは半日仕事だな」と買い求めた木材やトタンを運び、電動ノコギリやカナヅチを手に汗を流した。他にも玄関のガラス交換もあり、材料費だけで2万円ほどかかった。それでも一星さんは「良かった。これで安心した」と仕上がりを見て喜んでいた。

 小屋の屋根の補修作業踏み台の調整、水洗トイレの給水管の修理、戸車の交換、カーテンレールの交換などもあった。いずれも業者に頼みたくても手間賃にもならない小さな修理だけにおばあさんたちにとっては「我慢するしかなかった」。ボランティアを買って出た職人たちは「喜んでくれたあの笑顔が何よりも変え難い手間賃です」と次の目的地へと向かった。

 建労県南住宅センターは大工、建具、左官、板金、内装・インテリア、造園、水道、塗装、畳、それに設計士など住宅建築に関する職人たちの組合。昨年から年1度は「社会奉仕のため自分たちの腕を活かそう」とボランティアをすることにした。「センターには住まいづくりに必要な職人がすべてそろってます。新築、増改築、高齢者対応住宅、地震対策、それに雪下ろしでもどんな小さなことでも相談して下さい」とPRも忘れなかった。同センターへの問い合わせは0187−62−7203へ。