南外村で「民俗資料交流館」建設

4月にオープン

昔懐かしい農具や生活用品タップリ(3月14日・木)

 南外村が松木田地内の温泉施設「ふるさと館」に隣接して建設していた伝統文化活用型交流促進施設「民俗資料交流館」が完成、4月からオープンする。村の歴史を物語るうえで欠かせない大切な道具や資料を展示し、若い世代の人、特に子どもたちに村の歴史の歩みを知ってもらう場にしたいと建設した。館内には昔使った機織り機やランプ、昭和15年代のラジオ、箱ぞり、昔の農作業着、農具、馬具、狩猟用具、さらには縄文時代の石器など1100点あまりが展示され、お年寄りには懐かしさ、若い人たちには不思議さをもたらしてくれる。

 建物は木造平屋建て488平方メートルの大きさ。総事業費約1億3200万円をかけて建設した。展示室、ふれあい体験室、交流研修室、創作体験室や調理実習室なども設けられ、体験や研修、さらには懐かしい「囲炉裏(いろり)」を囲んでの談話、陶芸なども楽しめる。

 展示されている昔の農具や生活用品は村民俗文化財調査委員の伊藤又四郎さん(83)=上中宿=が1976年から村の家々を訪ね歩いて収集、旧外小友中学校の視聴覚室を利用して保存していた。その後、今野隆栄さん(70)=丸木橋=が引き継いでコツコツと保存と整理に当たっていた。収集した農具や生活用品は3000点余りにもなっていた。伊藤さんは「とても入りきれないようだが、村を回って寄贈してもらったものだけにこれでやっと面目も立った。生きているうちに資料館を造ってもらってありがたい」と喜ぶ。今野さんも「以前の資料館は所狭しと展示されていただけだったが、完成した交流館では展示物が観やすく配置され、実際に道具に触れたり、体験もできるので多くの方々に利用してもらいたい」と話す。

 館内に入るとあっと言う間に50年から70年もの昔の時代にタイムスリップしたかのような錯覚に陥る。昔の子どもたちが雪道で遊んだ下駄のスケートやお手玉などの遊具もあれば、わらで編んだ「さんぺ」などのわら靴、雨具として使った「すげけら」、手押し式の消防ポンプ、中には軍服やソリ、木製の花火筒なども。いずれも手に取って体験できるような配置で、懐かしさや不思議さを楽しめる。

 村では「戦前の数々の古い写真も提供してもらったので、その展示など様々な企画展も開いてみたい」と話す。隣の「ふるさと館」で入浴を楽しんだ後は、交流館で昔をしのぶのもいいだろう。交流館の裏山は「ふるさと森林公園」として整備されており、雪解け後は散策も楽しめる。