早春の夜空に咲いた花火

大曲市で新作花火コレクション

全国の若手花火作家が夜空で美の競演(3月25日・月)

 全国の若手花火作家が夜空で光りの美を競演する「2002新作花火コレクション」が23日夜、大曲市のファミリースキー場で開催された。今年で11回目を迎えた大会は県内外から多くの観客を集める「早春の花火大会」として人気を呼び、会場周辺は2万5000人もの観衆と車で埋まった。

 大会には本県から小松煙火工業(大曲市)、北日本花火興業(神岡町)、仙北火工(神岡町)、大久保煙火製造所(六郷町)の4人をはじめ、北は北海道旭川市、南は九州の鹿児島県から合わせて24人の花火師が選抜されて参加した。各花火師が打ち上げる花火は4号玉(4寸)10発、5号玉(5寸)5発の計15発で、その15発の組み合わせでテーマを構成し、表現力を競った。

 若手作家らしく「聖域なき構造改革への挑戦」「サボテンの花」「宇宙大創造」「川の流れに春が来た」などユニークな課題を設け、躍動感や遊び心も見せた。大会直前まで雨が降って観客の出足は鈍ったが、宮城県から観光バスで来たと言う一行は「雨でがっかりです」とぼやいて、こうもり傘を手に辛抱強く打ち上げを待った。雨は大会直前になって上がり、月も見える空に。やがて夜空を焦がしての競技が始まると「すごい。大曲の花火の評判は聞いていたけど、やはりすごい」と興奮状態で空を見上げていた。

 大会の合間には「願掛け花火」や日韓共催で開催される「ワールドカップ」の成功を祈って、その応援花火も打ち上げられた。2万円の玉代とホテル宿泊費合わせて2万9800円で「願掛け花火」への参加を企画したグリーンホテルの久米辰治支配人は「神奈川県や東京、それに東北各地から14組のカップルの申し込みがあったが、意外と中高年の参加者が多かった」と話し、招待席でカップルたちの世話に懸命だった。岩手県から来たという45歳の夫婦は「願掛け花火は県内で発行されている月刊誌で知った。『夫婦いつまでも仲良く』と願いを花火に込めました」と満足そうに花火を観賞していた。

 審査は日本煙火協会会長の小口昭三さんや作家の西木正明さん、バレエで活躍している高校生ら6人で行われ、成績は次の通り。

 ◇金賞=太陽堂田村煙火店(長野県)・田村幸夫「サボテンの花」

 ◇銀賞=森煙火工場(茨城県)・森武「星空、流星群」

 ◇銅賞=仙北火工(秋田県)・久米川和行、北日本花火興業・今野義和、加藤煙火(愛知県)・加藤利宏

 ◇特別賞=海洋化研(北海道)・松木正之「春花終冬」