伊勢神宮へコメを献上

角館町で新嘗祭の御田植祭

厳かな神事の後、5人の早乙女が田植え(5月15日・水)

 田んぼを前にしての神事三重県の伊勢神宮にコメを献上するための新嘗祭(にいなめさい)献穀田「御田植祭」が15日、角館町下川原の佐藤侃さん宅の水田で行われた。秋田県神社庁の主催で、県内13支部が持ち回りで毎年行っているもの。今回は仙北支部の担当となり、来年の仙北西支部(西仙北町)で一回りする。

 御田植祭には県内各地から約120人の神職や農協関係者が集まり、祝詞奏上、神楽の奉納などが行われた後、田んぼのきよ払いを行い、佐藤さんの長男の大さんが神職が見守る中、白装束姿となってクワで土を耕すしぐさをし、田んぼに入って型付けをするなど厳かな雰囲気の下で田植えの神事が行われた。

 御田植祭の会場に選ばれるということは農家にとってとても名誉なことと言う。佐藤さんはJA秋田おばこに合併する前の旧角館町農協組合長だった。地区内でも篤農家として知られ、今回の御田植祭会場として選ばれた。田んぼは10アールの面積。

 会場には珍しい神事が見られるとあって、地元の人たちを中心に大勢の見物客が集まった。かすりにモンペ、菅笠姿となった早乙女5人が田んぼに入ると多くのカメラマンも回りを囲み、盛んにシャッターを切っていた。田んぼの近くでは角館町の祭典でおやまばやしを演奏する踊りと囃子(はやし)のグループ「神代松竹会」のメンバー12人が「田植え踊り」を演じ、その囃子の音に合わせて早乙女による田植えが静かに進められた。

 早乙女たちの田植え苗はあきたこまち。収穫したコメは10月中旬、伊勢神宮で行われる神嘗(かんなめ)祭の初穂曳(はつほびき)として献上し、県内各神社にもお初穂として奉納される。