南外村で田植え体験
「田んぼと森ばっかり。でも満足」と笑顔(5月21日・火)
南外村で横浜市旭区の市立横浜旭北中学校の2年生65人が21日、村の農家の人たちの世話を受けて農作業体験学習を行っている。修学旅行で「秋田で農作業を体験して見よう」と8年前から行っているもので、田沢湖町の「わらび座」のホテルに宿泊しての体験作業。20日に秋田入りし、同夜は劇団「わらび座」の人たちの歓迎を受け、民謡「ソーラン節」の踊りや歌の手ほどきを受けた。
21日はバスで南外村入りし、午前9時に村役場で歓迎のセレモニーを受け、農家の人たちと合流した。中学生たちは村内12戸の農家へと分散。秋田に来る前にそれぞれお世話になる農家へ写真を添えた手紙を送って自己紹介してあったので、受け入れ側の農家の人たちも「自分の子どもを迎え入れたよう」とニコニコしながら歓迎した。それにもう8年も前から実施しているだけに子どもたちはどんなことが喜んでくれるかも慣れている。
各家々へ5〜6人のグループで分散した子どもたちは家族の紹介を受けた後、近くの田んぼへ移動して田植えの体験となった。裸足で田んぼに入ると「ワーッ。足が沈む。冷たーい」と悲鳴を挙げていたが、お父さん役、お母さん役を買って出た農家の人たちの優しい指導に笑顔で田植えに熱中していた。
同村字大杉二タ又杉の佐藤和春さん(57)、澄子さん(54)夫婦は「かわいくてまるで自分の子どものよう」と目を細め、田植えを見守った。女子中学生は「田植えは面白かった。どこを見ても田んぼと森ばっかり。ウーン。ここで暮らせと言っても1週間は出来そうだけど、それ以後は・・・」と口を濁したが、「でもここの風景は好き。それにみんな優しい」と話した。
一行を引率してきた4人の先生たちは役場農業振興課職員の案内で2班に分かれて、子どもたちの作業振りを視察。どこでも喜んで田んぼに入っている姿を見てホッとした様子で、農家の人たちにお礼を述べていた。子どもたちは先生の姿を見つけると「ワーッ。先生」と喜び、世話をしてくれている農家の人たちと思い出の写真に収まっていた。同村字大畑の今野誠一さん(59)宅を訪れた時はちょうどお昼時。座敷に上がって弁当を広げていた男子生徒は10畳間二間続きの広い座敷を見回しながら「家の造りが大きくて、広い」とビックリした様子だった。
佐藤さん宅ではこの日、天気が良ければ牛の放牧場での昼食を計画していたが、時々、雨も降ることから自宅での昼食だった。子どもたちはお昼を済ませた後、佐藤さんの趣味と言う尺八を手に指導を受け、午後からは庭で餅つきの体験もした。小松さんも「午後からは軽トラックに子どもたちを乗せて、村をドライブさせたい」とサービス精神を燃やしていた。
子どもたちは夕食もそれぞれの農家で一緒に取り、午後7時45分に村コミュニティセンターに集まってお別れセレモニー、そして迎えのバスに乗ってわらび座へと帰る。この日は村の民俗資料館も開放。そこで野良着やわら靴の試着、そして縄ない体験などを楽しむ時間もあって「とても変化があるので楽しい」と満足していた。
旭北中学校のPTAでは子どもたちを受け入れてくれた農家の人たちを秋に招待、交流を楽しんでいるという。毎年、5〜6人の農家の人たちがその交流会に参加している。その交通費は町役場で補助しているが「都会の子どもたちと農家の人たちが交流することで、コメや野菜の販路拡大にもなっている」と産業振興課では話す。