乗れるかな・・・

小学校の先生たちに一輪車を指導

顔は真っ青、でも乗りたい、乗ってみたい(5月28日・火)

 一輪車に挑戦する先生社団法人「日本一輪車協会(前田充明会長)」では28日、平鹿町の町民体育館で小学校や盲・聾・養護学校の先生たちを対象に「さわやか一輪車指導者研修会」を開いた。一輪車は文部科学省の小学校体育指導書の基本運動の中に例示として取り上げられ、全国の小学校の95%以上の学校で一輪車を保有している。しかし、子どもには乗れても指導者である先生の大半は乗れないというのが現状。そこで一輪車の指導のできる先生たちを養成しようと実技を中心とした研修会を全国各地で開いているもの。

 午前10時から始まった研修会には地元・平鹿町の小学校の先生をはじめ、西仙北町の刈和野小、太田東小、千畑町南小など仙北郡内、さらには秋田市や湯沢市などから28人の先生たちが参加した。

 初めに国士館大学の杉山重利教授が「一輪車は自分で工夫しないと乗れない。工夫する力を養う利点を一輪車は持っている」と新しい学習指導要項の「自分で考え、主体的に判断し、行動する力を養う」に沿っているものだと講話。続いて同協会の指導部長・土屋冬樹さんら3人が指導者となって乗り方の実技へ入った。

 一人ひとりに一輪車が与えられ、用意された練習用の手すりにつかまっての動作から始まった。一輪車は運動神経の善し悪しに関係なく、老若男女誰でも乗れるという。ただ日常経験しない動きのため、誰でもすぐに乗れるとは限らず、練習が必要。前後左右にグラグラと揺れる不思議な乗り物。それだけに乗れるはずはないと思いがちだが、失敗を繰り返し、それでも頑張って乗れるようになると「やった!」という達成感と自信にもつながり、反射神経、敏捷性、平衡感覚の発達にもつながるという。

 手すりにつかまって乗り方から学んだ先生たちはグラグラと揺れる一輪車の動きに顔は真っ青。女の先生の中には「キャー」と悲鳴をあげる人も。手すりにつかまって恐る恐る5?6メートルほど進み、指導員が手を差し出して「手で支えてますから手すりから離れて」と声をかけた。怖さで口さえ利けず、顔が強張る。そのまま指導員の手につかまり、少しずつ前に進む。「うまい。うまい」。指導員の励ましの声。「キャー。バタン」。悲鳴と同時に一輪車の倒れる音があちこちから響いた。

 一輪車に上手に乗るコツは背筋を起こし、真っ直ぐ遠くを見ることだという。下を見ると腰が引け、バランスが崩れるためだ。中には体育館の壁を手すりに見立て移動したり、降りる練習を繰り返す人も。「子どもたちと一緒になって走れるようになりたい」と頑張る先生たち。しっかり乗れるまでは子どもで2〜3日の練習、大人なら1週間はかかると言う。乗れるようになっただけで先生たちにも自信が付き、子どもたちへの指導力も高まると協会の指導員たち。この日はともかく手すりから離れ、学校に戻って1〜2日の練習で乗れるようになるのを目的に指導していた。