郵便局の新たな事業が好評

ワンストップ行政サービス

行政と提携し、外務員の機動力を活かした情報提供(11月29日・金)

 郵便局のワンストップ行政サービスの提供が大曲仙北でも普及しだした。「情報・安心・交流の拠点づくり」を進める郵政事業として始まったもので、郵便局の新時代の幕開けを告げるサービスの開始として行政側からも歓迎されている。ワンストップ・サービス事業は「地方公共団体の特定事務の郵政官署における取扱いに関する法律」が昨年12月1日に施行されたのに伴ってスタートした。

 行政サービスは多岐にわたっているが、大曲市仙北郡内の郵便局で取り組んでいる事業は▽住民票郵送サービス(全局で開始)▽災害時における自治体との協力(7局で開始)▽はいかい老人などの発見・保護への協力(全局で開始)▽高齢者への声かけ(5局で開始)▽道路の損傷など情報提供(9局で開始)▽廃棄物の不法投棄に関する情報提供(6局で開始)の6種。

 いずれも郵便外務員がパトロール役になって、住民の生活情報を市町村窓口に提供するもので、地域内の巡視強化につながると好評だ。これらの情報提供は各市町村と郵便局が契約書を交わしての実行。自治体にとっては行政サービスの向上が期待でき、郵便局側も多機能化を図ることで集客力のアップにつながると話す。

 また財政難や市町村合併との絡みで自治体が出張所や職員削減へと向かう可能性も高いことから、地域住民に親しまれている郵便局がサービス低下をカバーすることで、郵政の民営化による過疎地の郵便局切り捨てに反対する切り札にもなりそう。

 締結を交わした各市町村からは「目の届かない全域の情報提供は心強い。行政推進と住民生活の向上につながる画期的な事業」と歓迎し、郵便局側も「外務員の機動力を活かして、地域のために役立ちたい」と意欲を示す。

 ワンストップ・サービスの中には戸籍抄本や納税証明書、住民票の写し、印鑑登録証明書など証明書交付事務のメニューもあるが、県内では山本郡八森町で2つの郵便局が6月からサービスを実施している。役場から離れた地域に住む住民にとって利便性が飛躍的に向上したと好評だ。役場と郵便局が電子公印の送受信可能な特殊なファックスで結ばれ、利用者は郵便局の貯金窓口で必要な証明書を申請すれば、その場で交付を受けられる。町は経費を負担すると共に、事務委託手数料を郵便局側に支払うが、住民から徴集する交付手数料は町に入る。しかし、多額な設備投資を強いられることもあって、普及にはまだ時間がかかりそうだ。