55億8000万円の事業費で完成
「おばこ像」の記念碑を除幕し、完成祝う(10月11日・金)
大曲市角間川町の県営角間川地区担い手育成基盤整備事業が完成、11日午前10時から現地で記念碑の除幕式が行われた後、大曲エンパイヤホテルで竣工式と祝賀会を挙行した。区画整理面積は約373ヘクタール。工事は1996年から始まり、約48キロの用水路、約45キロの排水路、そして59キロの道路工事、さらに143ヘクタールの客土工事などが行われ、総事業費は約55億8000万円となった。受益農家数は358戸。 角間川土地改良区の仲村力夫理事長は竣工式で「事業主体である県当局をはじめ、農林水産省、国土交通省、県建設事務所、さらに大曲市、横手市、大雄村、工事請負業者に心から感謝の念を捧げたい」と謝辞を述べると共に「本事業の目的である担い手農家や生産営農組織への農地集積を図り、生産性、効率性、安定性に富んだ活力ある地域農業の実現に取り組む」と式辞を述べた。
角間川地区内の水田は57年から58年にかけての積寒事業で10アール田に整理されたが、3分の1以上が泥炭質の軟弱な地盤だった。このため大型農業機械は入れず、農道も狭く生産資材や収穫物の運搬さえ不便な状態だった。
こうした中、農産物の国際化と米価の低迷、兼業化の進行、さらに農業従事者の高齢化などもあって、将来への不安は募り、生き残るためには足腰の強い営農組織の拡充が求められていた。同時にコスト低減と麦・大豆など戦略的作物の作付け拡大が急務となっていた。このため組合員とも話し合って、一区画50アールから1ヘクタールの水田の大型化を図り、生産性の高い農業構造の実現を目指したいと「担い手育成基盤整備事業」を国に申請、採択を受けて工事が進められてきた。
総事業費に対して国が50%、県30%を負担。そして大曲市、大雄村、横手市が10%を補助。受益者負担は10%だった。受益者の10アール当たりの負担額は150万円で、20年かけて無利子償還する。
基盤整備と同時に国土交通省が雄物川右岸木内地区の堤防700メートルと油川右岸堤防850メートルを整備、水害の心配も解消された。さらに横手・湯沢方面への主要路線と言われながら、集落を通る県道は狭隘でカーブも多く交通の難所となっていたため、県が新たに木内バイパス4.4キロと中野バイパス1.2キロを開通させ、長年の懸案事項が一気に解決された。
この事業を記念して木内バイパスの起点近くに800平方メートルの小公園も整備、東屋を建てると同時にサクラ11本を植樹。そして「秋田おばこ」像を乗せた記念碑も建立した。おばこ像は高さ150センチ、台座を含め3メートルの高さ。おばこ像の建立は機械化される以前の農業を支えたのは女性の労働だったことから、その「女性の力に感謝を込めた」と仲村理事長。記念碑の除幕式と竣工式には衆参両院議員(代理)や県議、国土交通省、県、市、工事関係者、それに組合員ら約150人が参列した。角間川土地改良区事務所はこれを機に解散し、来年は市土地改良区と合併する。