体験型研修「歩行ラリー」

歩いて頭と心を磨く

住宅街を右に行ったり左に迷ったり(10月11日・金)

 ラリーに挑戦する女性グループ大曲市小集団活動推進協議会(高柳恭侑会長)では10日と11日、体験型学習「歩行ラリー」を実施した。ラリーは与えられた図面を見ながらその指示に従って歩き、チェックポイントを見つけ、スタート地点に戻るまでの時間を競うスポーツ。頭と心と身体を使うゲームとして小集団活動事業の一つとなっている。光山電気工業秋田工場やJR東日本秋田支社、タカヤナギ、県南福祉会「清流苑」など会員企業6社から13人が参加して6組でラリーを行った。

 小集団活動は大曲商工会議所を事務局に活動している。異業種間の交流を深めながら、講義やグループでの討議、行動学習をし、職場での問題解決を目指すための研修をしている。市内では26社が会員企業となっている。

 初日は田町の「地域職業訓練センター」を会場にチーム編成と自己紹介が行われ、同市大曲西根のエスアイアイ・マイクロテクノ(株)の藤井富士子さんが歩行ラリーのルール説明を行った。そして午後から実践へ移った。ラリーは二人以上でペアを組み、主催者側から提供されるコマ図という情報をもとに歩き、チェックポイントを見つけ、指定時間内に戻るのを競うもの。

 与えられるコマ図には進行方向を指示する矢印が描かれ、電柱や街灯、カーブミラーなどの目印が記入されている。また「飛び」や「ぶつ」などナゾの言葉も入っている。「飛び」は民家の壁に張られた「飛び出し注意」の看板だったり、「ぶつ」は道路の角に立っている「どうぶつ病院」の看板の中の文字だったりする。途中にいくつかのチェックポイントがあり、それを見つけては通過時間を書いて次のチェックポイントを目指して歩く。6組はそれぞれ2分間隔を置いてスタートした。間隔を置くのは前にスタートしたグループの姿が見えないようにするため。

 10日は田町を中心に3.5キロのコースが設定され、午後1時半にスタートした。順調に歩けば午後3時までに到着するコースだったが、参加したほとんどのグループが道順を間違ったり、チェックポイントを見逃すなど苦戦し、10キロ以上も歩いて到着が午後5時近くになるなど苦闘した。

 11日午前中は前日のミスなどの問題点を皆で話し合い、作戦会議を練った。前日の問題点を出し合ったらチェックポイントのマークは道路右側に張ってあり「歩く時は右側に集中する」「迷ったまま進まない」「ルールをよく理解する」などの対策を練った。こうして再び「歩行ラリー」は展開された。この日は日の出町の住宅街がコース。

 住宅地に入ると指示された道路は小路が多く、迷路のようだった。コマ図に描かれたブロック塀の壁を見つけては左に曲がったり、「『ぶつ』って何だろう」と首を傾げながら歩いていたら、十字路の角に「どうぶつ病院」の看板。女性2人のグループは「ああ。あった!。あれだよ。あの『どうぶつ病院』の看板だ」とホッとしながら右へ曲がった。

 チェックポイントに到着時間を記録する「難しいけど、面白い」「よその会社の人と歩くのだが、親しくなるとその人の考え方や問題解決の仕方などの話も聞けて、とても勉強にもなる」と参加者たち。こうした歩行ラリーを通じて問題解決の手順を習得し、固定観念ではなく、客観的に観察する大切さを学び、職場とは違う対人関係の中から、新しい自分を再発見する良さがあるという。コマ図を手にしながら歩くグループは前日とは違った好天の下、笑顔で頭と心のスポーツを楽しんでいた。