ようこそお出で下さいました

大曲南中で全校茶会

生徒たちが父母や地域の人たちを接待(10月23日・水)

 体育館でのお茶の接待「今日はようこそお出で下さいました。心を込めて一わん差し上げますので、どうぞおくつろぎ下さい」。県内でも珍しい茶室のある大曲市の大曲南中学校(佐々木茂校長・生徒数151人)で23日午後から「全校茶会」が開かれ、父母や地域の人たちが生徒たちの点てたお茶を心ゆくまで楽しんだ。

 同校の校庭には茶室「北華亭」がある。1986年、同校の創立15周年を記念に郷土・藤木出身で、東北大学医学部を卒業、仙台市で病院長を勤めている故・高階憲司さんが同校で講演した際に「ふるさとに残るものを寄贈したい」との申し出があったことから、5代目校長だった高橋萬之助校長が茶室を要望して実現した。以来、生徒たちは学校祭などの大きな行事を通じて臨時の茶道部を結成して来客にお点前を披露している。

 全校茶会は1999年の県のドリームアップ事業の一つとして、地域の人たち皆にもお茶を楽しんでもらおうと企画し、今年で4回目となった。学校では地域の人たち皆に知ってもらおうと2100枚のチラシを印刷し、新聞に折り込んで来校を呼びかけた。お茶会は茶室と体育館を会場に開催。茶室では和服姿の茶道部の生徒たちが、お客さんたちを接待した。そして体育館では全校生徒がお茶を点てて、訪れたお母さんたちや地域の人たちを接待。茶道部の生徒たちも体育館に特別席を設けてお茶を点て、接待した。

 お客さんに差し出す茶わんは生徒たちが1年生の時に横手市の「ふるさと村」や岩手県の「手づくり村」で作った「My茶わん」。臨時の茶道部員13人はお茶を習っている先生や地元・角間川町で茶道の講師をしている新田益子さんの指導を受けて、本格的に茶道を習った。ほかの生徒たちは21日の月曜日に練習した。

 茶室での本格的な茶道の披露もお母さんたちは自分の息子や娘が正座して、いそいそとお茶を点てるしぐさをほほえましく見守りながら、「いただきます」と抹茶を静かに味わっていた。先生たちは「全校お茶会を開いて地域の人たちと接することで、もてなしの心、思いやりの心を学べます」と話す。同校の生徒たちは朝夕、地域の人たちと会うとあいさつを欠かさない。お茶の心構えから学んで得たものは大きいと先生たち。親と子、地域の人たちとの温かい笑顔が茶室や体育館で交差した。