横手市で総決起大会
県南の利便性を高めようと声をあげる(10月30日・水)
山形新幹線「大曲」延伸促進総決起大会が30日午後2時から横手市の秋田ふるさと村ドーム劇場で開かれた。山形新幹線「つばさ」は1999年12月4日に新庄市まで延伸開業したが、これをさらに大曲まで延伸させ、県南の高速交通体系の利便性を高めようと運動しているもの。2000年2月10日には山形新幹線延伸早期実現をめざす「手紙コンクール」事業の一環として、秋田県知事およびJR秋田支社長を湯沢市雄勝郡の市町村長と子ども代表が訪れ、4、5年生の児童の手紙1307通を渡し、さらに同29日には湯沢雄勝地域実行委員長(湯沢市長)が6年生の手紙607通を当時の運輸省に届けるなど熱い運動を展開している。
この日の総決起大会には山形、秋田両県の知事(代理)や両県の幹部職員、県議団、それにJR東日本山形支店長や秋田支社長、県南3市3郡の市町村長や職員、民間団体の代表ら約900人が詰めかけた。
山形新幹線延伸早期実現期成同盟会の高橋栄一郎会長(新庄市長)は「山形新幹線が新庄市まで延伸されたこの3年間は、多くの人と物の交流があり、その経済的な波及効果は計り知れない。その流れをもっと大きくするためにも大曲延伸を現実のものとしなければならない。山形・新庄間も延伸が実現するまでは相当な年数がかかった。大曲までの延伸は困難な事業だが、実現可能なものと思って運動を進めよう」と呼びかけた。続いて山形新幹線大曲延伸推進会議の鈴木俊夫会長(湯沢市長)も「本県の高速交通網も秋田新幹線の開業や秋田自動車道、湯沢横手自動車道と整備されたが、県境を越える鉄道の整備はこれからだ。奥羽線は特急、寝台列車が廃止され、地域間格差は拡大するばかり。産業、文化交流を含めた地域経済の発展を図るには交通の利便性向上は欠かせない」などと山形新幹線の大曲延伸こそ「県発展の起爆剤になる」と訴えた。続いて両県知事(代理)や両県の議長らが祝辞を述べ、早期実現に向けての協力を約束した。
この後、横手市出身で講談師として活躍している宝井琴桜(きんおう)さんが「魅力ある町・声あわせ」と題して講演。最後に大曲商工会議所の佐藤力青年部会長が「山形新幹線の新庄までの延伸、そして秋田県でも秋田新幹線の開業で沿線地域の発展は目ざましく地域の経済・文化への効果は計り知れないものがある。しかし県南地域ではこの恩恵を受けるどころか、特急や寝台列車の廃止など利便性は大きく後退した。山形新幹線の大曲までの延伸は、地域が有する豊かな資源の活用を促進し、活性化させるだけでなく、両県の連携と交流の拡大、それに秋田新幹線との相乗効果で産業・経済・文化の振興に大きく寄与するものだ」とし、その実現に向けて「政府・関係機関に強く要望する」との大会決議を読み上げた。
山形新幹線の新庄延伸開業以来、湯沢市の人たちは上京となればJR奥羽線で新庄駅まで駆けつけ、同駅で山形新幹線に乗り換えるか、大曲駅から秋田新幹線に乗り換える方法を取っている。しかし、新庄駅までの奥羽線の運行は10本で、そのうち快速列車はわずか4本だけ。一方の秋田新幹線は16本走っている。秋田新幹線を利用した方が便利はいいが、上京するのに大曲まで戻らなければならないなど抵抗感も強いという。
山形県の山科朝雄県会議長は「山形新幹線が開業する前までは福島駅で大変な思いをして東北新幹線に乗り換えたものだ。今、秋田の人たちは新庄で大変な思いをして乗り換えている。こうした不便を解消しなければならないと私たちは立ち上がった。秋田の人たちも立ち上がらなければならない」とげきを飛ばしていた。