協和町、西仙北町、神岡町、南外村が大曲市へ
六郷町、千畑町、千畑町は独自の合併調査研究会設置を表明(9月30日・月)
大曲市仙北郡内の市町村合併問題が30日、大きく動き出した。同日午前11時半に六郷町と千畑町、仙南村の3町村長と議長が大曲市役所を訪れ、高橋司市長らにこの3町村だけで独自の「合併調査研究会」を設置することを決めたと説明。事実上、3町村だけで合併に向けて動き出すことを表明した。一方、午後2時には協和町、西仙北町、神岡町、南外村の西部4町村の町村長と議長が同市を訪問、高橋市長と大坂義徳議長に同市から呼びかけのあった合併に向けた任意協議会に参加するとの回答書を手渡した。しかし、協和町は協議会に参加を決めたものの、住民の多くが合併先を秋田市・河辺郡方面を望んでおり、立場は微妙だ。いずれ、これで先に回答のあった太田町と仙北町を含め、大曲市とは6町村が合併に向けて動き出したことになる。
六郷町など東部3町村は住民の意向が「なじみのある近隣町村との合併が望ましい」とする声が強いとのことで24日に3町村の首長と議会議員が千畑町に集まり、大曲仙北14町村による市町村合併調査研究会には加入したまま、3町村で独自の研究会を設置し、検討していくことで合意した。
3町村の首長は市役所を訪れる前に太田町と仙北町にも寄って、両町長に同様の趣旨を説明した。坂本茂弘六郷町長は大曲市役所で報道関係者からの質問に「住民の意向としては東部5町村での合併が望ましい声もあり、太田町と仙北町にも参加をお願いした」と答えたが、仙北町では「東部5町村の合併が望ましいとの話はあったが、こちらへの参加の呼びかけはなかった」とすれ違いを見せる。
人口は六郷町が7363人、千畑町8710人、仙南村8474人の合わせて2万4547人で、市になるための要件(3万人以上)は満たさない。しかし、3町村の合併でも国の合併特例債は受けられる。
一方の協和町など西部4町村の首長と議長は市役所で高橋市長と大坂議長に任意協議会へ参加する回答書を渡した後、共同で記者会見。高橋市長は「東部3町村が独自の研究会をつくる事になったのは非常に残念だが、参加していただけると返事のあった6町村と共に合併に向けた段取りを進め、できるだけ早い時期に任意協議会を設立したい。住民の感情、思惑、要望、それぞれの町村の考え方もあると思うが、お互いそれらの要望事項を出し合って、融和を図りながら大きなまちづくりを目指して話し合いたい。大きなまちをつくるという意気に燃えて賢察を願いたい」と話した。
一方、西部4町村と足並みをそろえて大曲市への参加を表明したとはいえ協和町はまだ微妙な立場だ。同町では秋田市と大曲市が等距離にあり、日常の買い物は秋田市に出かける町民がほとんど。町が実施した合併に関する意識調査でも合併相手としては秋田市・河辺郡方面とする回答が61.3%と半数を超えている。高橋市長に回答書を手渡した後、隣に座った小松隆明西仙北町長は「山谷屮二協和町長は悩んでいる。その点を斟酌してやってほしい」とカバーした。
今野正彬神岡町長は「西部4町村と話し合った結果、4町村が足並みを揃えようとなった。4町村だけでの合併の話もあったが、4町村で合併しても人口は3万ちょっと。介護保険など福祉の問題やゴミ処理などの効率を考えると大曲市との合併が望ましいとの結論となった。来年5月までに法定協議会設立を目指し、対等合併の立場で話し合いたい」と述べた。田口宏暢南外村長は「今後、いろんな議論が出てくると思うが、少子・高齢化、人口の激減など大変な時代が来ている。町村合併も仕方ないと村民は認識しているし、それぞれの地域が抱えている課題を出し合い、助け合って解決に向けて努力したい」と述べた。
そして山谷協和町長は「中身をとやかく言うのではなく、西部4町村長と話し合った結果、共同歩調を取ることで一致した。しかし、町民のアンケート調査では住民の半数以上が秋田市・河辺郡を合併相手として望んでおり、微妙な立場だ。いずれ町民が主人公であり、大曲市との合併に参加したのは選択肢が多ければ多いほど町民に与える情報も多いとの判断だ」と苦しい選択であることをにじませた。
最後に小松西仙北町長は「住民の意向、議会の意見も聞いて積み上げた結果だ。西部4町村が足並みを揃えてもらえたことが何より嬉しい。ただ、高橋市長は〃対等合併〃だと強調しているが、私ども町村の場合は人口減による過疎が進んでおり、町村から見ると対等ではなく傾斜合併だ。大曲が寛大になって、周辺の町村に配慮した合併を希望する」と述べた。
一方、仙北町の伊藤稔町長はこの日、本紙からの取材に対し、「東部3町村が独自の研究会をつくることになったとはいえ、大曲市には今後も仙北郡全体の町村が参加するよう広く呼びかけてもらいたい」との注文をつけた。太田町は大曲市からの呼びかけに対し、最も早く手を挙げただけに同市との合併の意志は強い。
角館町、田沢湖町、中仙町、西木村の北仙北4町村は大曲仙北14市町村合併調査研究会に参加しているが、この4町村での調査研究会も開催し、独自の立場で検討を進めている。
市では「10月中に任意の協議会設置に向けて、参加を表明された6町村の首長に集まってもらい、会議を開きたい」としている。