角館町の安藤醸造元で2人展
夫=型染絵・シルク版画、妻=創作和紙人形(4月19日・土)
角館町雲然の安藤醸造元北浦本館で秋田市の草薙修さん(53)・郷子さん(47)夫妻の「型染絵・シルク版画展」と「創作和紙人形展」が開かれている。夫の修さんは秋田市で「草薙デザイン事務所」を運営。今回は「竿燈まつり」や「花火大会」「武家の桜」などシルク版画6点と「鯉幟紋」や「鯛」「だるま」など型染絵作品12点、それに型紙でデザインした「あんどん」などを展示している。郷子さんは「酒屋唄」「長持ち唄」、それに秋田フキを刈り取る姿を描いた「秋田音頭」など秋田民謡を素材にした創作人形50体を展示している。
修さんは角館町出身。秋田市のデザイン会社に勤務後、現在はパッケージデザイナーとして主に県内の酒屋さんのパッケージをデザインしている。盛岡で見かけた「鹿踊り」の型染め作品に興味をもったのをきっかけに1975年から独学で「型絵染め」を始めた。以来、秋田市の竿燈や角館町の「飾山ばやし」、男鹿の「なまはげ」など秋田の祭りや風土をテーマにした型絵染め作家として活躍。アトリオンをはじめ横手市や角館町で型絵染めや切り絵の展覧会を数多く開催。黒を基本とする力強く、骨太な絵で多くのファンの心を捉えている。絵はがきも安藤醸造元北浦本館や横手市の「秋田ふるさと村」、秋田市のアトリオンで販売されている。
一方の郷子さんも独学で和紙人形作りを始めたのが評判となり、86年に秋田市の銘菓「金萬」のディスプレーに和紙人形を発表。その後、秋田市千秋公園の「御隅櫓」に大名行列の和紙人形60体を展示、91年には県美術展・工芸の部で角館町の飾山ばやしをテーマにした和紙人形で「奨励賞」を受賞。横手市の「秋田ふるさと村・工芸館」で第5回和紙人形展を開催、97年からは田沢湖駅観光情報センター「フォレイク」で秋田の歳時記を和紙人形で紹介している。また安藤醸造元北浦本館にも「蔵之四季」と題した作品が展示されている。
郷子さんの創作人形も夫の作品同様、秋田の祭りや風土を素材にしたもので、祭りでの人の動きや風土を精密な観察力で描き出している。「私の観察力が高いのではなく、夫が集めた資料が豊富なので、それが人形創作の基本になってます」と郷子さん。修さんの作品は販売もするが、郷子さんの和紙人形は販売しない。「和紙は色が退化するし、人形も年を取ります。ですから売り物としては作りたくないのです」と愛着を込める。郷子さんは本紙「読者の広場」に「OBAKO」のハンドルネームで登場している。
修さんの作品からは骨太で繊細な品位のある芸術性、一方の郷子さんの創作和紙人形からは女性ならではの優しさと温かみを受ける。見応えのある展覧会だ。展覧会は5月19日まで。郷子さんは秋田市で「和紙人形教室」も開いている。
作品の問い合わせは秋田市泉北3丁目12─10、草薙デザイン事務所(018─865─6334)へ。