小・中学生がボランティア体験を発表
サポートされるよりサポートする老人になろうと元気な声も(8月3日・日)
進む高齢社会を考えるみんなの集いが2日、大曲市の広域交流センターで開かれた。県高齢者介護支援協会大曲仙北支部(細谷昭雄支部長)の主催で、昨年に続いて2回目。今回は「高齢者は地域の宝、高齢者のパワーを活かそう」をテーマに小・中学生のボランティア体験発表やパネル討議が行われた。
会場には100人ほどの聴衆が訪れた。細谷支部長は「昨年は中学生、高校生を含めた集いだったが、小学生も積極的にボランティア活動をしている。高齢社会はお年寄りと若い人とが互いに支え合っていかなければならない。この集いを通じて若い人も働き盛りの人も自分に何がやれるかを考える場としたい」と訴えた。そして笹元嘉辰市教育長は自分の子供のころの思い出を語りながら「核家族化でおじいさん、おばあさんから孫へと伝わる文化が失われた」と高齢者から学び得る機会を多く持つべきだと主張した。
発表会では神岡町教育委員会の佐々木昭元教育相談員を司会に大曲市内小友小6年の佐藤裕太君、西仙北町大沢郷小6年の鈴木雅人君、上田賢君、佐藤大圭君、それに大曲中2年の西村美紀さん、南外中3年の佐藤南さんがそれぞれ体験発表した。小学生は地域のお年寄りから教えられながら田植えをしたり、稲刈り、そして秋の収穫祭でのモチつきの思い出を語り「おばあさんを相手にかっこよく杵(きね)を持ち上げ、モチをつく姿には感動する」とおじいさん、おばあさんたちの持っている「知恵と人を思いやる心をもっともっと学びたい」と語った。
西村さんはデイサービスに行ってボランティアの人たちと一緒に入浴後の着替えの手伝いをしたり、おしゃべりをして「お別れしようとした時に『ありがとう。また来てね』と何度も言われ、胸がいっぱいになった」とお年寄りの心の温もりに感動した思い出を語った。佐藤さんは高齢者宅を訪問した際に一番思ったことと題して「私たちが何気なくしていることも年を取った人たちには大変な負担が掛かっている。やむを得ず一人で暮らしている人たちの危険を減らすためにも一人ひとりが他の人たちのことを思いやって暮らせる地域にしていくことが大切」と訴えた。
パネル討論では同支部運営委員会長の井関時男さん、秋田魁新報社の菅原貢大曲支局長を助言者に大曲市老人クラブ連合会副会長の小林誠一さん、ボランティアグループ「あすなろ」代表の吉村ソメ子さん、秋田修英高校の佐々木真美さん、西仙北高の佐藤日出子さんがパネリストとなって「高齢者パワーを地域でどう活かすか」を課題に話し合った。
その中で小林さんは「昔は高齢者はサポートされる側だったが、サポートされるよりも若い人たちをサポートしてやれる高齢者になろう」と呼びかけ、会場から大きな拍手を受けていた。吉村さんは「私に取って母は家庭教師でもあり、人生の指導者だった」と母の思い出、そしてボランティア活動することで多くの友だちもでき、それが財産となっているとボランティアの喜びを語り、「人生は長生きするも楽しく生きるのも心の問題」とくよくよせず明るく楽しく生きることを楽しもうと訴えた。二人の高校生もボランティア活動でお年寄りとふれ合い、学べる喜びを語った。またデンマークの社会福祉研修に行っている西仙北高の佐藤さんは「デンマークの特別養護老人ホームでは個室が与えられ、自分の家からテレビや家具を持ち込み、自分の家と同じ環境で過ごせる。そして老人一人ひとりの体力に合わせた体力づくりの指導をしてくれる専門員がいて、寝たきりの人は誰もいない」と高度な福祉社会の報告もあった。