架空請求を巡って
警察安全相談が1900件と倍増(12月9日・火)
大曲警察署協議会(高橋幸悦会長)が8日、同署で開かれ、委員12人のうち11人が出席し、高橋三郎署長ら幹部6人と意見交換した。同協議会は警察活動に民間の意見を取り入れようと警察法が改正され、01年4月からスタートした。この日は「警察安全相談と架空請求」をテーマに意見交換をした。
警察安全相談は犯罪などによる被害の未然防止に関する相談をはじめ、国民の安全と平穏にかかわる相談を受け入れようと「警察刷新に関する緊急提言」を踏まえ、01年4月から、それまでの「困りごと相談」から「警察安全相談」とした。相談の受理件数は01年が878件、02年が980件だったのに対し、03年の今年は11月末現在で1900件とほぼ倍増した。
その背景は架空請求が主で「残金回収の依頼を受けた。本人からの連絡をお願いする。連絡がない場合は法的手段を行使する」などの文書が郵送されてきたり、お悔やみ電報を使って「債権の譲渡を委任されたので、担当者の携帯電話に連絡するよう通知する。連絡がない場合は強制執行を行う」などと脅しに近い催促。あるいは有料アダルト番組提供者から「未納利用料金の債権譲渡を受け、代わりに回収する」などの架空請求に関する相談が急増したため。いずれも○○興業や○○金融連盟、○○信用などの名を使ったり、連絡先は携帯電話の090、080を使用している。
このほか肉親を装い高齢者宅に電話で交通事故の示談金、借金の返済などで金が必要だと銀行の口座に金を振り込ませる「おれおれ詐欺」や亡くなった人に対し「貸付金の残があるので、至急入金すること。入金がないときは法的手続きを取る」と郵送されてきたものへの対応相談などもある。
同署では▽心当たりのない請求には応じない▽差出人に対し、電話をかけたりしないで無視する▽電話がかかってきてもハッキリと断り、相手にしない▽取り立ての迷惑電話はNTTに相談する▽取り立ての訪問はあり得ない。万が一、訪問があった時は110番通報するなどの対応を措置を指導したという。また借金で悩んでいる人には▽計画的な借り入れをする▽電話一本で借りられるところは利用しない▽金融業者の登録番号があるか、それが正規の登録番号であるかを確認する▽振込先の口座が個人名になっているもの、連絡先が携帯電話になっているものは利用しない▽業者のチラシにある「多重債務・過去に問題のある方・借入件数の多い方もOK、アルバイト、主婦職種不問。失業中の方、会社・自宅への催促電話一切なし」と言った広告内容をうのみにしないなどを指導。
しかし▽相談に来ても真実を話さない人がいる▽夜型行動の増大に伴い夜間相談の増加が考えられ、当直業務に支障の恐れがある▽警察安全相談で警察が当然行うべきことと生活保護の相談など市町村役場が処置すべき問題とのすみ分けの必要性があるなどの問題点も委員に報告された。
これを受けて委員からは「安全相談の受理件数の多さに驚いた。もっと各市町村が相談活動に乗り出すべきだし、その窓口を設けるべきでないか」「警察協議会委員として自分に何ができるか地域にアピールしたい」「相談業務の急増で仕事の量も増えている。民間に委託できるものは委託できるよう法改正も必要ではないか」「架空請求は犯罪であり、不安を感じて相談に来たものと思う。勇気づけるためにも頑張ってほしい」「おれおれ詐欺は人ごとと言えない。被害防止のためテレビコマーシャルで注意を流すべきでないか」などの意見が活発に出た。