大曲の花火渋滞対策

2回目の検討会

21の施策案を提出、検討(12月19日・金)

 国土交通省湯沢河川国道事務所の「大曲の花火渋滞対策」の2度目の検討会を18日、大曲市役所で開いた。今年も63万人もの観客が集まった大曲の花火。しかし、短時間で6万台にも及ぶ車が同市に流れ込み、毎年、大渋滞を引き起こしている。その渋滞は花火大会が終わってからも続き、警察官はもとより交通整理の市職員らは明け方まで交通整理に追われている。このため同事務所では1995年から3年間にわたって渋滞の緩和策として渋滞情報の提供や交通誘導などを提案してきたが、高規格道路「大曲西道路」の一部開通や国道13号大曲バイパスの4車線化など道路整備状況も変化。新しい観点から渋滞緩和策を検討すべきとなって検討会を設置し、先月11日に1回目の検討会を開いた。検討会は秋田大学工学資源学部土木環境工学科の浜岡秀勝講師を委員長に国、県、市の道路管理者、花火大会関係者と大曲署交通管理者の11人で構成されている。

 2回目の検討会では国土交通省側から「考えられる対応策メニュー」として21の施策案が提出された。その案は最寄りの駅に車を置いて電車で会場に入る「パーク&レールライド」や横手市の秋田ふるさと村(駐車能力3000台)、六郷町のサテライト六郷(同400台)などの駐車場を利用し、車をそこに置かせてバスで観客を花火会場に輸送する「パーク&バスライド」、「雄物川を利用した水上交通(船)の運行」、河川敷駐車場の整備、10月26日に開通した高規格道路「大曲西道路」を一方通行化し、駐車空間の確保など。

 検討会では「パーク&レールライド」は「JRも花火大会当日は目一杯の臨時列車を走らせており、限界」との見方で実現は無理となった。また郊外に駐車場を確保し、バスで観光客を会場に輸送する「パーク&バスライド」も「バス1台の輸送能力は50人。1万人を運ぶのに200台必要。10万人なら2000台となる。そのバスの確保事態が困難であり、仮に200台のバスを使って横手のふるさと村を往復させるにも1回1時間かかると10回転で10時間もかかる」と現実的でないなどの意見が出た。

 さらに大型の船を利用し、船から花火を観覧する「水上交通」は「イベントとしては面白いが、船の運行に十分な水位が確保されない」というネックがあった。河川駐車場の整備に関してはかなりの駐車台数が確保でき、会場までも近いなどのメリットがあるが「民地も多く、積極的な土地の確保は困難」、「軟弱な地盤のため雨天時の利用が困難」などの意見が出た。また「大曲西道路」を活用した駐車空間の確保に関しては「一方通行にして駐車を許可しても、中央分離帯があるため帰路に向けた車の方向転換が不可能」で実現は無理となった。

 結局、この日は21施策案からの採用は見出せず、実現可能性のあるものから問題点を洗い出し、効果があるかどうかをシュミレーションにかけて採用案を探ることにした。

大曲西道路効果

 一方、この日の検討会で「大曲西道路」を管理している県仙北振興局建設部から10月26日に一部開通した同道路の効果についての報告があった。11月16日の調査結果によると大曲西道路の交通量は午前7時から午後7時まで2400台だった。一方で大曲橋(通称・金谷橋)と大曲大橋の交通量は2300台も減少していることが分かった。その減少した分が大曲西道路を利用しているものと予想している。また渋滞も朝夕のピーク時で金谷交差点は渋滞長が200メートル縮小。国道105号から大曲大橋を下りて旧国道13号と結ぶ泉町交差点も180メートル縮小した。