合併後の議員の身分は

大仙市=146人の市議誕生?

即選挙、全議員1年間は身分保証の両論併記へ(12月19日・金)

 大曲市と周辺7町村が合併し、2005年3月22日までに「大仙市」を目指す大曲仙北合併協議会の「議会議員の身分に関する調査検討小委員会」が19日、仙北町のふれあい文化セ議長たちの話し合いンターで開かれた。8市町村が合併し、合併特例法第7条の「在任特例」を適用すると146人もの市会議員が誕生し、最長で2年間、議員としての身分が保証される。しかし、その議員報酬を現在の大曲市議の報酬で試算すると新市の人口(約9万8000人)から議会の上限定数は30人となり、1年間で約1億9000万円。在任特例を適用すると約9億4000万円となり、7億5000万円もの経費増となる。この日の委員会には一般住民の傍聴もあったが、委員の口から「住民の立場になって」の声は聞かれず、特例法を適用しないで合併と同時に議員の身分は失職する「設置選挙」と「特例法を適用する」の二つの声があったと「両論併記」でまとまった。

 小委員会は8市町村の議長で構成されている。委員長は南外村の佐藤清吉議長。今回で5回目の委員会で、この日で最終結論を出すことになっていた。冒頭、各委員がそれぞれの議会の声を報告。注目されていた大曲市議会の仲村力夫議長は「設置選挙、在任特例と意見が分かれ、議会としての意見集約は不可能だった。自分に一任されたので本日の協議会の結果に沿いたい」と述べた。そして議長個人の意見としては「合併と同時に選挙すべきだと思う」と設置選挙を望んだ。

 続いて7町村の議長がそれぞれの議会の空気を伝えたが、前回同様、「特例は使わず、合併と同時に市議選を行う」と主張した神岡町を除くと西仙北町、中仙町、協和町、南外村、仙北町、太田町はいずれも「在任特例」を望み、任期は最長で1年以内か「出来るだけ短い期間で」と主張した。中には「市議会議員の報酬を望んでいるのではない。住民の声を反映させるためにも現在の報酬のままでいいから、在任特例を適用すべきだ」との意見もあった。最終的に大曲市も「特例を適用するとするなら、最長で1年以内」と同調した。

 設置選挙を訴えていた神岡町の富樫正男議長は「裁決で決めるとなればこの場から退席させてもらう」とまで主張した。事務局から「小委員会は調査検討する場であって裁決する場ではない」と説明され、結論を裁決で出すのは見送られた。結局は総花的とも言える「両論併記」との結論が出されたが、富樫議長は「合併の話は財政が厳しいから出てきたもの。首長は合併と同時に失職し、自分たちだけは特例を適用して残るとなっては住民も納得しない。その住民の立場になった意見が今日は聞かれなかった。まるで自分たちの身分を延長することだけを考えている」と憤懣やりかたないといった口調で会場を去った。 この日の両論併記の結果は1月7日の小委員会で文案を確認し、同28日に開かれる法定の合併協議会に結果報告され、その場で再び検討される。

 もしも146人もの市議会議員が誕生すると「日本一の議会」と皮肉る声もあった。議員報酬が7億5000万円も増えるだけでなく、146人もの議員数に合わせた議場の整備をどうするかなどで多額の費用がかかることになる。どのような結果が出るのか。今後の合併協議会での意見が注目される。

 一方、千畑町、六郷町、仙南村の仙北東部合併協議会(会長・坂本茂弘六郷町長)は18日の協議会で合併後の新町「美郷町(みさとちょう)」の議員の任期と定数を決めた。その結果、議員の任期は在任特例を適用し、04年11月の合併後11カ月間は3町村の議員48人がそのまま在籍し、第1回目の町議選から定数を22として選挙を行うことにした。