大曲市花館の伝統行事

川を渡るぼんでん

川面に映す鮮やかな色彩、観光客を喜ばす(2月17日・月)

 川を渡るぼんでんヴォーヴォー。ほら貝の音が響き、手板を手にした男たちの「ジョヤサ!ジョヤサ!」の掛け声が川を渡った。大曲市花館の冬の風物詩「川を渡るぼんでん」が17日朝、行われた。嘉永(1845〜1853年)のころ、花館村の名主・斎藤勘左衛門が五穀豊穣を祈って始めたと伝えられ、1999年に市の無形民俗文化財に指定されている。県内に数ある「ぼんでん」奉納祭りの中で「川を渡る」のはここだけとあって、今年も県内外から多くのカメラマンが駆けつけ、川岸にカメラの放列が敷いていた。

 ぼんでんは町内会や職場から合わせて13本出た。恵比寿俵とぼんでんを担いだ男たちは午前7時ごろから町内を回り、新築した家や厄年を迎えた家、商店などを回って、ぼんでんを披露。お酒の振る舞いを受け、手板をぶっつけながら気勢を上げた。

 そして10時半ごろから次々と旧雄物川の渡船場に集合、舟に乗って雄物川を渡った。紫や赤、黄色、ピンクの色鮮やかな布をまとったぼんでんは、川面に鮮やかな色合いの姿を映し、真っ白な西山を背景に詩情豊かな光景を演出。カメラマンたちは盛んにシャッターを切りながら見送っていた。岸辺では地元・花館小学生や多くの観光客がぼんでんの旅立ちを見送り、甘酒やそばのごちそうを受けて体を温めていた。

 川を渡ったぼんでんは雪道を踏みしめ、標高210メートルの伊豆山神社目指して急斜面を登山。神社で激しい揉み合いをしながら奉納した。