国指定の文化財を守ろう

大曲市の古四王神社

消防署、地元の人たちが防火訓練(1月26日・日)

 第49回文化財防火デーを記念して大曲市では国重要文化財の「古四王神社」を火災から守ろうと「古四王堂(こしょど)火消し・もちまつり」が行われた。大曲消防署員30人、地元の消防団45人、それに古四王際婦人消防隊37人、高畑少年消防クラブ75人が参加して、同神社から火が出たと想定して防火訓練を実施した。境内周辺には真っ赤な幟(のぼり)旗千本が立てられ、地元・古四王際の人たちを中心に大勢の見物客が詰めかけた。

 市民の宝である古四王神社を火災から守ろうと始まった古四王火消しもちまつりは今回で16回目を迎えた。開会式で笹本嘉辰市教育長は「厳しい寒さに鍛えられ、心も体も強くなっていく。その強い心で大曲の宝、古四王神社をみんなで守ろう」と呼びかけた。神社から発煙筒の煙がモクモクと立ち上がると、火災を知らせるサイレンが響き、消防署、消防団、婦人消防隊、それに少年消防クラブ員が駆けつけ、ホースを手に放水訓練をてきぱきと開始した。

 古四王神社は元亀元年(1570年)、冨樫家の祖である左衛門太郎家勝が奉行となって、その命を受けた飛騨古川村出身の匠「甚兵衛」が作ったといわれている。入母屋造りのこけら葺(ふき)の屋根、千鳥破風などは室町時代末期の特色を濃厚に見せ、明治38年(1905年)に当時の文部省の依頼を受けて社殿を調査した東京帝国大学教授の伊藤忠太郎工学博士は「手法放縦磊落端倪(ほうじゅうらいらくたんげい)すべからず、実に珍中の珍、奇中の奇なり」と感嘆し、明治41年に特別保護建造物の指定を受けた。そして昭和25年(1950年)8月9日に国の重要文化財の指定を受けた。

 訓練の後、佐藤富男大曲消防署長は「文化財は一度焼けてしまうとその価値は永久になくなる。火災の原因は放火と周辺の火災による飛び火が多い。それだけにこの近くでは絶対に火遊びをしないように」と講評を述べた。これを受けて東大曲小6年の佐々木貴悠君は同神社の由来を語りながら「古四王神社には長い歴史がある。しっかりと守りたい」と誓いの言葉を述べた。

 訓練の後は火消しもちまつりとなって、大曲消防署員による「火伏太鼓」の奉納演奏が行われる中、子どもたちや見学の人たちにもちが振る舞われた。