六郷町の学友館
高橋陸男さんの絵画展「不完全の美」開催中(7月18日・金)
六郷町の学友館で高橋陸男さんの絵画展「郷(さと)の風に誘われて?不完全の美」が開かれている。高橋さんは1945年生まれ。中学卒業と同時に郷里を離れ、20歳で海上自衛隊に入隊。現在、東京で会社員をしている。65年から絵画同好会に入り、71年から75年まで神田YMCA(英語学校)で絵画を専門的に学んだ。そしてサロンデ・ボザル展で入選を重ね、都心の画廊でのグループ展で新人賞、奨励賞、特選を受賞、37年に結成されたと言う「朔日会展」で入選し、現在は同会準会員。
郷土での絵画展にはF100号の「年輪」、「夜の海」などの大作からF6号の「アジサイ」、「母の畑」など小品まで61点が展示されている。5代将軍・徳川綱吉の側用心として権勢を振るった柳沢吉保の庭園「六義園」のサクラの大木を描いた「年輪」=100号=は木の息づかいを受けてわずか1日で仕上げたという。「甘美な香り漂う清雅な作品は、心の中で行き続ける風景といえる」と産経新聞・日本芸術力で紹介された。
高橋さんの作品は多彩だ。軍鶏(しゃも)の戦いを描いた「不完全の美」は、幼いころ父に連れられて見たイメージから「完全でありたいが、どこか欠けると敗北となってしまう生きるものの弱さ」を描いたものであり、「就職列車」と題した作品は中学卒業と同時に「金の卵」ともてはやされて集団就職した人たちへの思いを込めた。こうした故郷への郷愁を絵にしたものから、ホームレスのおばあさんを描いた「旅の衣」、広島、長崎の被爆者を描いた「長崎原爆、いかされて」「広島原爆、黒い雨」など社会派的な作品も。
原色に近い赤や黄色、ピンク、そして黒など多彩な色彩を使い、描くのも山の風景から海、人物、花など広角的な題材で描く高橋さんの絵筆からは古里に寄せる温かさも感じられる。
絵画展は8月17日まで。一般・大学生210円。高校生以下無料。月曜日は休館。