大農柔道部生徒

練習中に意識を失い、死亡(7月22日・火)
 

 22日午前、大曲市金谷町の県立大曲農業高校(伊藤甫校長)の柔剣道場で、柔道の練習をしていた部員が意識を失い、救急車で搬送された大曲中通病院で蘇生の手当てを受けたが、回復しないまま死亡するという事故があった。

 亡くなったのは角館町川原字寒流20番地、農業科1年生の戸澤涼君(15)。10時58分ごろ、柔道部監督の講師(31)と組んで寝技の練習中に意識を失ったもので、医師が蘇生術を施したが回復しないまま午後0時40分、死亡した。

 大曲署では講師から練習中の詳しい内容を聴くと同時に戸澤君を秋田大学付属病院で解剖して死因を調べている。

 同校柔道部員は21人。学校は夏休みに入っているが、この日は19人が登校して練習に励んでいた。戸澤君は角館中学時代から柔道を始めていた。身長165センチ、体重140キロのがっしりとした体だった。

 同校では高橋邦弘教頭と貴俵文男教頭が記者会見に応じたが、「部活中の事故については最近も平鹿町の中学校で相撲部の生徒が練習中に亡くなるという事故があり、事故のないよう週1回は休ませ、定期的な健康診断も行っている。戸澤君の場合も入学時に健康診断を受けており、異常はなかった」と答えた。

 そして「大農の柔道部は歴史もあり、実績のある部だけにこうした事故が起きるとは全く予想もしてなかった。先ほど病院で家族の悲しみを目の当たりにしたが、とても残念であり、心からお悔やみを申しあげたい」と述べた。

 また練習は「何年も続いたメニューに基づいて行っているもので、特に厳しいことをしたことはなかったと思う」と沈痛な表情で答えた。病院では1時間40分近くも蘇生術を施したが、意識を回復することはなかった。「リョウ起きれ。リョウ起きて家に帰ろうと亡くなった息子さんに1時間以上も呼びかけた涼君のお母さんの悲しみを思うと心からお悔やみ申しあげるしかない」と二人の教頭は悲しみに沈んでいた。

  伊藤校長は同日午後6時25分、本紙に対して次のようなコメントを寄せた。

 「本日、本校の柔道部の練習中に生徒が亡くなるという痛ましい事故が起きてしまいました。全く突然の事であり、動転しているところであります。詳細については捜査中ですが、本人のご冥福をお祈りすると共にご家族の皆さまに心からお悔やみを申しあげます。事故後、柔道部の生徒や登校中の生徒には動揺しないよう話をすると共に健康や安全には十分、注意するように促しました。二度とこのような事故が起こらないよう万全な配慮をして参りたいと思います」。