楢岡焼き体験などを楽しみ
最後はお酒と料理を囲んで酒談義(3月24日・月)
自然と語らい、人と語らい、酒と語ろうと南外村コミュニティセンターで23日、「酒遊サミットinなんがい」が開かれた。村の酒蔵「出羽鶴酒造」を核に大曲仙北自然酒の会(会長・田口暢宏南外村長)が、地域おこしを図ろうと始めたもので今回で5回目。定員いっぱいの120人が参加、山内村の劇団「かんじき」が演じる演劇を楽しんだ後、楢岡焼きで焼き物体験などを楽しんだり出羽鶴酒造を見学、そして午後2時半からお酒と地域の食材を囲んでの交流会となった。
サミットには地元の大曲仙北のほか秋田市や横手市、さらには札幌市や東京からの参加もあった。一度も欠かさず参加しているという熱心なファンもいた。交流会では伊藤辰郎出羽鶴酒造社長から自然酒「楢岡城」が田口会長、会員代表へと受け渡された。そして田口会長は「酒を愛する人たちの集まりだ。市町村合併の話が進んでいるが、合併になってもこの集まりだけは地域の文化として守らなければならない。イラクとの戦争が始まったが、今日だけは心配事を忘れて楽しんでもらいたい」とあいさつ。伊藤社長も「今年の楢岡城はきれのあるやや辛口に仕上がった。香りも良く満足のいく味だ。山海の珍味と共にお酒を囲んで春を楽しんでもらいたい」と呼びかけた。
会場には鯛(たい)の刺身や地元の「ばっきゃみそ」など山菜や鍋物も出され、楢岡城や春先の商品として発売される絞りたての「ふきのとう」「袋吊りの雫」「雪浪漫」「松倉」など銘酒が次々とテーブルに披露された。参加者たちはそれぞれの酒の味と料理に満悦した表情で酒談義を楽しんでいた。
サミット実行委員会ではこの日のために「だから私は(俺は)日本酒が好きだ!」をテーマにした作文を募集していたが、地元をはじめ青森県弘前市や埼玉県飯能市などから24人25点の作品が寄せられた。若い人で23歳、最高齢者は74歳で内容もバラエティに富んだ作品ばかりで、参加者全員にその作品集がプレゼントされた。審査の結果、秋田市の山後みわ子さん(主婦・23歳)の「だから私は日本酒が好きだ!」が最優秀賞に輝いた。山後さんの作品を紹介する。
日にやけた顔で、いつもニッコリと笑って、孫の私には、やさしくしてくれたものだった。そんなおじいちゃんは、仕事が終わると、仕事先のお宅で、「一杯」ごちそうになってくるものだった。今は車通勤が多いので、こんな習慣はないのだろうが、祖父はバスにて送り迎えありの仕事だったため、ほとんど毎日「一杯」やってきていたのだろう。朝行くときよりも帰ってきた祖父は、おしゃべりでニコニコしていた。一段と孫の私には、やさしいおじいちゃんになった。家でも日本酒を温めて飲んでは、私にいろんな話を聞かせてくれた。そんな祖父も昨年10月ねむったように亡くなった。84歳だった。
日本酒をあたためて飲むと、ツーンと香る、あの日本酒の香りは、おじいちゃんを思い出させる。
おじいちゃんをまた思い出したいからこそ、私は、今日も日本酒をあたためて飲む。