交通渋滞を緩和する方法は?
国・県・市、大会関係者で検討会設立(11月12日・水)
国土交通省湯沢河川国道事務所では「大曲の花火」の交通渋滞緩和策を考えようと11日、県・市の道路管理者と花火大会関係者、それに交通管理者、学識者を含めた11人で「大曲花火渋滞対策検討会」を設立させ、その1回目の検討会を市役所で開いた。今年も63万人もの観客が集まった大曲の花火。しかし、短時間で数万台に及ぶ車も集中し、車の流れがストップした。こうした交通渋滞は主催者側にとってもその交通整理などで大きな負担となっている。このため同事務所では1995年から3年間にわたって渋滞の緩和策として渋滞情報の提供や交通誘導などを提案してきたが、高規格道路「大曲西道路」の一部開通や国道13号大曲バイパスの4車線化など道路整備状況も変化。このため新しい観点から渋滞緩和策を検討すべきとなった。
同事務所の高橋克己副所長は「今年は雨の中での大会だったが、あれほどの雨でも誰も帰らない。なるほど花火を観て、観客が帰らないのが分かった。さすが『大曲の花火』は日本一だ。しかし、交通渋滞も大変だった。何とか緩和策を考え、もっとスムーズな道路交通を目指し、大曲の花火をより楽しめる大会にしたい」とあいさつ。そして学識者として委員長に就任した秋田大学工学資源学部土木環境工学科の浜岡秀勝講師を議長に検討会は進められた。浜岡氏も「大曲の花火には感動し、やみつきになってしまった」と言いながら、「渋滞緩和のために地元からの意見をどんどん出してもらいたい」と呼びかけた。
事務局によれば「大曲の花火」の観客数は84年の第59回大会で20万人。国際花火デザインフェアが開かれた92年の第66回大会では45万人と倍以上となった。その後も年々増加。97年の秋田新幹線、秋田自動車道の開通はさらに観客増に拍車をかけ、前年の第70回大会より7万人多い57万人を記録した。そして01年には過去最高の64万人。雨だった今年は63万人となった。
これに対してバスを含む同市への車の入り込み台数は96年で5万1300台、97年は5万5300台、03年の今年は6万4360台と記録された。市ではこの圧倒的な車への対応策として駐車場の確保に毎年、頭を抱えながらも全力を尽くし今年は民間企業にもバス専用駐車場の確保の協力を要請、駐車場として約2万台分を用意した。
結局、約4万4000台という車は市が確保した駐車場からはあぶれたわけで、これが市民会館周辺の田町や日の出町での路上駐車となった。一方、市に入り込めない車が国道13号、105号を中心に4キロから6キロの渋滞を起こした。さらに花火が終わってからも再び渋滞が発生し、明け方の2時から4時ごろまで身動きが取れない状態となった。
検討会では遠隔地に駐車場を確保し、バスで会場に観客をピストン輸送する「パークアンドバスライド」方式や新幹線の増発などの意見も出た。これに対して花火大会関係者として出席した市側は「バスを使っての輸送は前にも検討したが、バス1台が運べる乗客はせいぜい50人程度。これに対して相手となる輸送対象は余りにも多過ぎて、現実的でない。また一般車で混んでいる時にバス専用ルートを確保するのも可能かどうか」と否定的な見方をした。同時に新幹線の増発も「JRとしては花火当日の列車の増発は限界に来ていると聞いている」と答えた。絶対的に不足している駐車場の確保には雄物川河川敷を整備して駐車場として使えるような方法はないかなどの提案があった。河川敷に関しては同事務所も「最大限開放している」と答えた。
検討会は来年5月まで6回開き、8月28日に開催する第78回大会までに対策案をまとめ、実施したいとしている。