生徒会の選挙を電子投票

県立角館南高校

プログラムは校長が開発、初の試み(11月17日・月)

 立候補者の立会演説県立角館南高校(伊藤一郎校長・生徒数396人)で17日、生徒会の役員選挙が行われたが、その投票にコンピューターを使うという初の「電子投票」が行われた。「将来は選挙も電子投票の時代が来ると思うので、生徒たちに体験させてみたい」と生徒会の選挙管理委員担当の教諭から提案があり、伊藤校長自らがWindows上で動くプログラムを作った。生徒たちは投票場となった体育館に用意された6台のパソコンを使って生徒会長、同副会長、会計、書記の合わせて7人の役員の信任投票を行った。

 電子投票のプログラム開発に当たってはほかの学校でも使えるよう〃汎用性〃を大事にしたと伊藤校長。今回は最大で500人までの有権者数としたが、選挙人名簿を学年、クラスで分けるとどのような大規模校でも対応できるという。

 二重投票の防止策、さらに投票の秘密を守るため誰が誰に投票したかの個別記録は残らないようにした。また選挙人を特定するためにクラス名と出席番号でIDをさらに6桁の乱数からなるパスワードを発行した。

 午前11時40分から体育館で生徒会役員選挙の立会演説会が開かれた。来春卒業する3年生151人は選挙権はなく、選管の役員を務めた。生徒会は会長と副会長2人、それに会計、書記それぞれ2人の計7人。立候補者はそれぞれ定数通りだったため、選挙戦にはならず「信任」投票となった。

 伊藤校長は立会演説会の前に「学校の活性化は教職員だけの力ではならない。生徒たちが頑張ってこそ学校も活性化する。部活もやりながら生徒会の役員選挙にも立候補してくれたので安心した」と生徒たちのやる気を褒め、「初の電子投票という新しい選挙を試みることにした」と報告した。

 パソコンを使っての電子投票立会演説会が始まると候補者の責任者がまず「○○さんはみんなから信頼され、最後まで頑張り通せる人です」と推薦の言葉を述べ、候補者本人も「皆さん一人ひとりの力でこの学校は変わっていきます。この学校にもっと笑顔を」などと熱い弁。あいさつは一人1分前後だったが、全員のあいさつが終わると3年生が立会人となって2年生以下の生徒一人ひとりがIDやパスワードを受け取ってパソコンに入力していた。

 プログラムを開発した伊藤校長は「今回は信任投票だったため『信任』『不信任』『白票』のどれかを選んでクリックするようにしたが、選挙戦になった場合は名前で選べる」と説明する。選挙結果の集計も選管委員となった生徒がパスワードを入力すると集計される。伊藤校長は「開発に2週間、さらにテストランで2週間かけた。ほかの学校で使ってみたいとすれば無償で提供します」と話す。

 実際の自治体での電子投票はまだ一部で実施されている段階。方法は有権者にカードを渡し、画面に並んだ候補者の名前を見て、タッチパネル方式で投票するのが主流と言う。