「どうぶつたちへのレクイエム」
六郷町の湧太郎で犬、猫たちの悲劇の写真展(11月22日・土)
この子たちは、殺されるために生まれてきたのではありません─。この言葉が身につまされる写真展「どうぶつたちへのレクイエム」が22日から、六郷町の名水市場・湧太郎「国の誉ホール」で始まった。動物愛護団体「いぬ・ねこネットワーク秋田県南支部(伊藤美果支部長)」が「安楽死」という名の下で「殺処分」されている犬・猫たちの悲惨な実態を知ってもらいたいと開いたもの。秋田市で先月24日、空気銃で撃たれるなどの虐待を受け、懸命の治療を受けながらも力尽きて小さな命の灯を消した猫「福ちゃん」の写真も展示されている。
会場にはフォトジャーナリストの児玉小枝さんが動物収容施設で殺処分を前にしておびえる犬や猫たちの最後の姿を写した白黒の写真36点と悲惨な虐待を受け、医師の懸命の治療を受ける「福ちゃん」のカラー写真25枚が展示されている。
小玉さんによると全国で1年間に殺処分される犬は約40万頭、猫は約30万匹(1995年度)にもなるという。秋田県でも01年度で犬1731頭、猫1306匹というデーターがある。
児玉さんの白黒写真はその死を前におびえる犬、ネコたちの悲しみと「生きたい」という叫びを捉えている。つぶらな目は死の恐怖におびえ、悲痛な悲しみに曇っている。観ているだけで身につまされ、胸が切なくなる。また残酷な虐待を受けた「福ちゃん」の写真は涙なくしては観られない。
「人に飼われている犬ほど、これからの自分がどうなるかが分かるのでしょうか。最後の部屋(処分室)に入るのをとても嫌がります。入り口の所で、必死になって四つ足で踏ん張るんです。処分は一般的に安楽死と言われてますが決してそうではありません。犬も猫もガス室の中で叫び、もがき苦しみながら死んでいきます。ある施設の職員の方が『真実を伝えて欲しい』と、そう教えてくれました」。児玉さんが写真に添えた言葉は命を奪われた犬や猫たちの声にもなって聞こえてくる。
いぬ・ねこネットワーク秋田県南支部の代表を引き受けた伊藤さんは大曲市角間川町でアトリエ「あんだんて」を主宰している。「報道で福ちゃんの悲劇を知り、いても立ってもいられず走り出してしまいました。県南では犬や猫の子が生まれたら川に流してしまえという風習がまだ当たり前のようにある。避妊や去勢手術は飼い主のマナーだということを訴えたい」と話す。児玉さんからはフロッピーで写真のデーターが送られてきただけ。それを一枚一枚プリントし、自費で額装した。写真展は30日まで。