4人が一般質問
高橋市長、市町村合併の必要性など最後の答弁(9月16日・火)
大曲市の9月定例議会は16日、本会議を再開、藤嶋次男(新成会)、菊地幸悦(政友会)、高松昭一(社会クラブ)、佐藤文子(共産党)の4氏が一般質問を行った。その中で藤嶋氏は今期限りで退任する高橋司市長の業績を紹介しながら、その業績に感謝の言葉を述べると共に「現在の心境は」とただした。これを受けて高橋市長は「10月20日の任期を控え、本議会が最後の定例会となった」とし現在の心境を「市は市民生活に一番身近な行政機関であり、わずかの停滞も許されないとの認識から、任期まで粛々と事務事業を遂行したい。また今年度の主要事業についても、課題の解決や事業の方向性などについて出来るだけ進展するよう意を尽くし、8市町村の合併協議も重要案件が控えており、誠心誠意、会長職としての務めを果たしたい」と述べた。
その上で就任当初の1987年当時と現在を比較。「出生数はマイナス20%、小中学校の児童生徒数もマイナス36%と大幅に減少し、高齢化率も13.5%から25.2%と高くなり、少子高齢化の傾向が顕著になった」と報告。また財政状況も「就任当時の一般会計決算額は約92億円だったのが02年度は約155億円と伸び、国の経済施策あるいは多様な市民ニーズに応えるため財政規模が拡大傾向にある」と述べ、地域の持続的な発展を図るためには「さらなる行政コストの削減と変化を続ける社会経済状勢に対応できる行財政基盤の整備が必要だ」と市町村合併の必要性を訴えた。
そして「ペアーレ大曲の誘致や市立大曲病院の直営化など、決断に際して苦しいこともあったが、公私にわたってご厚誼をたまわった議員各位、市民の皆さまに衷心より感謝申しあげたい」とお礼を述べた。
一般質問に対する主な答弁は次の通り。
◇消防の救急体制にGPSなど情報通信新技術を導入すべきでないか=消防通信指令装置も老朽化しており、国が示す消防防災施設IT化整備事業である高機能消防指令センター総合整備事業として新たな消防通信指令システムを構築する計画だ。これによって現場到着までの時間短縮も大きくなる。また声で通報しにくい障害者からの119番通報の受信は、家族や身近にいる方からの通報に頼っているのが現状だ。インターネット機能を活用した通報サービスもあるが、いたずら通報やシステムへの不正侵入防止などセキュリティー対策が不可欠であり、検討を要する課題も残されている。
◇住民基本台帳カードは各自治体の判断で病院や図書館などのカードとして利用できるが、当市ではどの範囲までできるのか=カードの独自利用については現在、市町村合併を控え事務事業の調整を行っている段階であり、合併後に費用対効果なども考え、利用目的や方法について検討したい。
◇花火大会の雨対策など次回への課題をどうするか=観覧会場内のぬかるみ対策は今年の大会でも大きな課題として検討されたが、抜本的な対策を講ずるには至らなかった。次回に向けて早期の取り組みを実行委員会に対して強く要請したい。
◇中沢工業団地への企業進出予定はあるのか=同団地は平成16年度内の完成に向けて造成整備を進めている。分譲を促進するため土地取得にかかる用地取得助成や水道料金の軽減のための操業助成などを盛り込んだ中沢工業団地条例を新設し、市のホームページで既に募集を開始した。さらにパンフレットも作成し、広く周知を図りたい。しかし、企業の進出は厳しい状況なので、今後も積極的なPR活動に努め、分譲促進、企業の誘致に結びつけたい。
◇雇用の場の確保への取り組みは=雇用状勢は非常に厳しく、市の雇用相談窓口に訪れる離職者の数も一向に減少してない。国の緊急雇用創出特別基金事業を活用して、雇用の場の確保に努めており、平成14年度実績で9事業35人、15年度計画では6事業23人となっている。さらに市単独でこの冬も消雪施設などの段差解消や雪捨て場確保管理作業などを行う作業員を8人臨時雇用する予定だ。また新規雇用の事業所に対して助成を行う雇用助成金制度や職場体験を通じて就職に対する認識を深めてもらうオープンハウス事業などを実施しており、雇用機会の拡大を図りたい。
◇閉鎖した工場・敷地の利用方法はないか=景気低迷で市内にも空き工場が目立つようになり、その対策が必要となってきた。空き工場などを購入し、再利用した場合は助成金を交付し、操業時の経費の軽減を図る制度を4月からスタートさせている。また所有者の了解を得た上で、工場敷地や空き工場情報を6月から市のホームページに掲載し、情報を流している。
◇松倉地区のタクシー通学について=四ツ屋小学校との統合時の話し合いの中で、大型車がひんぱんに通ること、歩道のない通学路であること、吹雪で冬期間の通学が過酷であることなどからその対応として当面、タクシー通学との結論となった。市町村合併を控えスクールバスを運行している町村もあり、それを参考に今後の対応を検討したい。
◇仙北組合総合病院の移転について=事業主体である県厚生連の財務事情から改築時期の見通しが立たないとされ、昨年2月に建築検討委員会は閉会した。厚生連としては改築計画は未定だが、地域医療における使命を認識し、安定した経営の堅持と病院新築のための条件整備に努めるたいとしている。市としてはその意向を踏まえ、早期移転新築の実現に向けて昨年8月から病院と市とで「仙北組合総合病院新築に関する協議会」を設置し、これまで2回開催してきた。移転新築に関しては合併関係町村の関心も高く、新市においても重要な課題であると考えており、新しい体制の中でも継続されていくものと認識している。
◇学校の案全対策について=学校・幼稚園への不審者侵入を想定した訓練を実施しているが、教職員すべてがホイッスルを携帯、さらに教室に護身スプレーを設置、校内の要所に「刺股(さすまた)」や木刀を配備、下校指導時にも「子ども110番の家」の場所を確認、登下校時の教職員による巡回などそれぞれ工夫しながら実施している。子どもたちを守る石垣はPTA、地域住民、関係団体、警察などとの緊密な連携であり、それを強化したい。
◇出会い系サイト規制と携帯電話について=出会い系サイトを規制する法律が制定されたことで、この種の事件が消滅することを期待しているが、要は大人社会のあり方のの問題であり、この健全化こそ心がけなければならないし、子どもたちのしっかりした規範意識、判断力を培う指導の重要性を認識している。小中学生の携帯電話の保有だが、小学校では高学年を中心に28人、中学校では183人となっており、その保有率は小学校1.3%、中学校17%となっている。小・中学校とも基本的には学校への持ち込みは認めておらず、中学校では家庭の事情でやむを得ないと学校で判断した場合は持ち込みを認めているが、放課後まで先生が預かるなどの措置をしている。携帯電話の使用については警察などの協力を柄ながら、再三、子どもたちに指導をしており、保護者についてもその使用状況をしっかり見届けてもらうようPTAなど機会を捉えて話している。
◇総合運動公園野球場のスコアボードが国の補助対象外となったが、その理由は=平成19年の秋田国体の会場にふさわしいようにと一部電光表示を取り入れたスコアボードの建設を計画し、平成15年都市公園事業の補助対象事業として県と協議し、国庫補助の内定通知を得た。しかし、国で内部検討した結果、公園事業という特性から、補助対象で建設できるのは手書き表示など簡易なものまでとされ、電光表示方式というグレードの高いものは対象とならないとのことだった。従って国体の会場としての観点から、補助事業での計画を変更し、市単独事業として建設することにした。
◇乳がん検診に乳房X線撮影の導入を=大曲市では県乳がん検診実施要領に基づいて30歳以上の女性を対象に視触診による乳がん検診を行っているが、検診時には保健師による自己検診法の普及・啓蒙にも努めている。過去5年間に延べ9491人の方が視触診による乳がん検診を受け、7人の発見があった。効率よく乳がんを見つけるためには視触診+マンモグラフィによる検診が有効とされているが、市・郡内の検診機関ではマンモグラフィを導入した集団検診の体制が整っていないのが現状。今後、乳がん検診へのX線撮影の導入については地域医療機関の協力も必要であり、国・県の動向を見極めながら検討したい。
◇小学校のトイレに一部洋式便器を取り入れてはどうか=洋式トイレの設置状況は身体障害者用を含め、各学校に最低一カ所は設置しているが、児童数からして足りないと思われる学校もある。今後、学校の改築に当たっては洋式トイレも設置するよう考慮するが、当面、改築計画のない学校については学校に意見を聞いて検討したい。