大曲市長選、幕開け

予想の3氏が届け出

新しい大曲を訴え、3氏の舌戦始まる(9月28日・日)

 大曲市長選は28日告示され、午前8時半から市役所で立候補の届け出を受け付けた結果、届け出順に元助役で会社役員・高野昭次氏(54)=中通町・無所属=、元県議で無職・栗林次美氏(55)=栄町・無所属=、会社役員・石塚柏氏(56)=泉町・無所属=の3新人が立候補した。受け付けは午後5時で締め切られるが、ほかに動きはなくこの3氏による三つどもえの争いがほぼ確実だ。投票は10月5日午前7時から午後8時まで市内37カ所の投票所で行われ、8時45分から市民体育館で即日開票される。当落の判明は午後10時ごろとなる見通し。9月27日現在の有権者数は3万2009人(男1万4903人、女17106人)。



 高野氏の第一声
 高野陣営では午前8時半から事務所内で神事を行って必勝を祈願した。3候補の中で自民党大曲支部推薦と言う唯一の政党推薦を受けた。8時過ぎから次々と支持者らが詰めかけ、事務所内は立錐の余地もないほど。事務所内で来客を出迎え、ねぎらっていた高野氏は「意外と空(くう)の気分でこの日を迎えた。スッキリした気分で戦えそう」とさばさばした表情。届け出順が「一番」との知らせが入ると会場は幸先が良いと「ウォー」と拍手で沸いた。事務所内では人が入りきれず、出陣式はペアーレ前に移動。500人を超す人で埋まり、支持者らは勢いづいた。

 最初にマイクを握った中島規道後援会長は「いよいよ決戦の時を迎えた。高野候補は出馬表明以来、市民の声に耳を傾けるため早朝から夜遅くまで市内を回り、涙ぐましいほどの努力をしてきた」とたたえ、「市町村合併を安心して任せられるのは高野さんしかいない」と支持を訴えた。続いて自民党の金田勝年参院議員が「市町村合併という難しく、大切な時こそ選択が大事だ」と行政経験のある高野候補へ夢を託すよう訴えた。高野氏の出身地である神岡町の今野正彬町長、辻久男県議もマイクを握って支持を求めた。

 これを受けて高野氏は「市を退職して6カ月。市内をくまなく回って、市民生活のあり方、地域のあり方、合併に向けた将来のあり方など生の声を体全体にしみ込ませた」と述べ、「自分たちの住む地域をより良いまちにするため自ら先頭に立って、その実現を図ってゆきたい」と決意を述べた。そして「まちの将来像を『健康都市おおまがり』をスローガンに掲げた。体と心が健康で、豊かな自然に恵まれたまち。市民が快適に暮らせるまちにしたい」と訴え、市町村合併に関しては「ほかの町村が大曲市に何を期待しているか。それは軸のぶれないリーダシップだ」と断言。「そうした声に応え、多くの市民と協調できる候補者は私しかいない。健康で元気なまちづくりをやり遂げたい」と支持を求めた。

 高野候補は▽農畜産物の商品化▽花火ミュージアムの建設と花火情報センターの設置推進▽乳幼児医療費の軽減化▽グランドゴルフ場の整備▽就業サポート室の新設▽高齢者・障害者の除雪の強化▽民間の「顧客主義」を導入し、市役所のサービス機関としての自覚などを公約としている。

 ホームページは下記へ。

 http://www.obako.or.jp/takano
 



 栗林氏の第一声
 栗林陣営では神事による必勝祈願もなく、午前8時半から淡々とした出陣式を行った。最終的に約500人を超す人が事務所前に集まり、活気づいた。みんなで創ろう新しい大曲の会の小林誠一会長は「この戦いに勝って、新しい大曲を創る夢に全力を尽くそう」と檄を飛ばした。渡部英治県議も「この市長選、大曲だけの戦いではない。市町村合併で大曲がリーダーになれるか大事な選択だ。住民が主人公だとする栗林さんになってもらい、市政を中から変えるか、外から変えていくかにもかかっている」と6年前の知事選で県庁を内部から変えるか、外から変えるかの構図となって寺田典城知事が誕生した戦いとダブらせた。

 女性の会を代表して伊藤八重子さんも「次美さんの人柄にほれて選挙運動にはまった。弱い者の味方に立って考えてくれる栗林さんを応援しよう」と訴え、友人として駆けつけた小松隆明西仙北町長も「栗林さんは常に大曲仙北を回って県議活動をしてきた。そうした栗林さんだから合併後の新市を見据え、周辺町村をリードしてもらうためにも栗林市長の誕生を願う」とアピールした。

 これを受けて栗林氏は「政治家として25年、県議11年を務めることが出来たのも皆さんのおかげだ。大曲は仙北郡に支えられて発展してきたまちだ。そうした意識で県議を務めてきた。私が市長にふさわしいかどうかは市民の選択にかかっているが市民の目線、住民の立場になって市民の声を反映させる行政を実現するため県議を辞め、市長選に出る事にした。
まちづくり、雇用、農業、福祉、子育てなど課題はいっぱいだが、政策は人が作り、進めていくもの。住民と一緒に考え、現場に立って汗を流し、住民の意識、声なき声に耳を傾け、市政に反映させなければならない。そのためにも全力を尽くしたい」と訴えた。

 今度の市長選で栗林氏は▽情報公開と説明責任、評価制度による開かれた市政▽市職員の意識改革と人事交流▽水田農業ビジョンの策定と集落営農の再構築▽医療、福祉、健康分野での雇用創出▽子育てと仕事の両立支援と保育・教育費の負担軽減▽駅東線の早期完成と無料駐車場の設置▽玉川の工業用水転用による上水道の安定・安価な水源確保などを公約に掲げている。

 ホームページは下記へ。

 http://www.obako.or.jp/t.k2003/index.htm



 石塚氏の第一声
 佐野町の事務所前には約350人の支持者が集まった。神事で必勝を祈願。マイクを握った榊田進後援会長は「市民の痛みを誰よりも知っている石塚候補は汗と涙を流して、これからの行政を育ててくれる人だ。石塚市長誕生のため皆で祝ってやろう」と訴えた。続いて石塚氏を応援している鈴木勝博、大坂猛夫の両市議が「20数年も続いた馴れ合いの行政主導の市政を止め、民間の活力で大曲を変えよう」と檄を飛ばした。

 紺色のスーツに身を固めた石塚氏は「もちろん勝ち抜くぞという気持ちで今朝を迎えました。その気持ちでこの市長選、走り抜きます」と本紙にひと言。応援に来た市民とていねいに握手を交わし、終始笑顔を絶やさなかった。

 富貴子夫人と共に演壇に立つと「今、一人ひとりの顔を拝見していると4年前の市長選に立候補し、大曲を変えたいと応援してくれたあの時の顔ぶれであり、この4年間の変わらぬ支援に心からお礼を述べたい」と頭を下げた。そして「私は選挙期間中、全身全霊で訴えたい。今の大曲はどうなっているか。私たちの愛する大曲がどうなっているか。これこそが市民の目線から市政を見直すための大切な問いかけだ」と感情をぶっつけた。そして「私は公約の一つに雇用の拡大に全力を注ぐと挙げた。もう一つは市政に対し、民間の活力を導入し、もっと大曲を元気づけたいと言う事だ。いま一つは安全、安心によって3世帯がそろって暮らせる明るいまちづくりにトライしたい」とも訴えた。

 そして「大曲には観光客を案内する施設が不足している。幸い大曲には私の最も好きな広々とした雄物川の河川敷がある。それを観光の目玉だけでなく、市民の憩いの場として整備し、日本一の公園にすべきだ」と夢を訴えた。さらに公約の一つである雇用に再び触れ、「200人の雇用は大変な公約である。しかし、当選したら私はその公約を必ず守り抜き、皆さんと一緒になって新しい大曲の実現に頑張る」と訴えた。

 石塚氏は「1年半に200人の雇用の創出」を目玉に▽市役所に「雇用をふやす課」を新設▽福祉関連従事者の充足で雇用機会を創出する▽民間の発想で財政再建と市役所改革にトライし、水道事業の民間委託(浄水場の管理委託)で年間3000万円のコスト削減や市長報酬の10%カットなどを訴えている。

 ホームページは下記へ。

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 高野昭次氏=高野氏は神岡町出身。県立横手高校、専修大学経済学部卒。1972年4月1日に市役所入り。総務部市長公室長補佐、同主幹、同室長、総務部企画調整課長兼大曲駅周辺総合整備対策室長、産業経済部長などを経て2000年8月8日に助役に就任、03年4月、退任した。

 栗林次美氏=横手高校を経て1970年3月、上智大学経済学部卒。出版社ダイヤモンドタイムに入社。月刊誌「プレジデント」の編集・単行本の企画・宣伝を担当。76年から父・栗林三郎氏(故人)、細谷昭雄元代議士の国会秘書。83年4月、県議選に初出馬し、次点。87年4月の県議選で初当選。90年2月と92年7月の衆院選に挑戦したが落選。95年4月、県議に復帰。03年4月、任期満了で県議勇退。

 石塚 柏氏=1965年、横手高校卒。67年、実父が経営する東邦技術東京支社に入社。72年、大曲に戻り、東邦技術本社勤務。80年、大曲青年会議所理事長。81年に大曲獅子の会を結成、寄付を募って神輿を造り、市民夏まつりを盛り上げている。99年9月の市長選出馬のため東邦技術を退社。現在、同社顧問、自動車部品製造業役員。