大曲市の県立農業科学館
クワやスキなど昔の農具や懐かしい写真を展示(4月7日・水)
大曲市内小友の県立農業科学館で、企画展「秋田・なつかしの農具展」が開催されている。昔の農具約80点と湯沢市在住で農村写真家として活躍した加賀谷政雄さん(故人)提供の懐かしい農村写真20点が展示されている。
農具では苗を乗せて運んだ「田船」、堆肥を引っ張り出すための「肥出しカギ」、蚕の糸巻機、牛や馬を使って土を掘るのに使った犂(すき)、固い土を耕すのに使った備中鍬(くわ)や風呂鍬などが展示されている。また水をくみ上げて田んぼに流すために使った水車のような高さ約180センチ、幅約200センチの「踏み車」も展示されている。
そしてパネルを使って古代・近世、昭和までの農具の移り変わりなども説明している。田んぼを耕すには古代から明治に入って犂(すき)が開発されるまでの長い間、備中鍬や風呂鍬を使っていたという。昭和に入って動力耕運機が生まれ、それが現代になってトラクターとなった。
一方、加賀谷さんの写真はまだ農業がまだ機械化される前の農村風景を撮ったもので、懐かしさを感じさせるものばかり。苗代をクワを使って耕起する作業、除草機を押す少女のあどけない姿、稲を運ぶ少年たち、田んぼの中で「えいづめ」に入れられて泣く幼児をあやす兄、いろり端でカゴを編む老婦などの写真は貴重な記録だ。
加賀谷さんは健在なころ「カメラ毎日」などカメラ誌の月例コンテストで活躍。多くの名作を残し、1997年9月、67歳で亡くなった。県文化功労章を受けている。また会場では「米作り・昔と今」のビデオも放映されている。
展示会は25日まで。訪れる年配の人たちは農具や写真を見つめながら「昔は本当に農作業と言えば力仕事で、難儀したものだった」と懐かしがっている。