大曲仙北合併協議会

基金を巡って食い違い

太田町=一部は町づくりに使いたい(8月11日・水)

   大曲市とその周辺7町村の合併を協議する大曲仙北合併協議会の第6回臨時協議会は10日、仙北町のふれあい文化センターで開かれた。この日は合併後の地域住民の意見を反映させる自治組織として各市町村議会からの報告を受け、「地域自治区の一般制度」を採用することで採択された。続いての基金の取扱いでは太田町が基金の一部から設けた「まちづくり基金」6億円を巡って、「合併する8市町村の財産はすべて新市に持ち寄ると決定している。太田町だけが自分の町づくりに基金を充てたいというのはおかしい」などと疑問の声が出た。このため協議会は中断し、市町村長会議の結果、会長の栗林次美大曲市長が「太田町の問題は大きい。理解の仕方も認識にもずれがあり、20日に市町村長会議を開いて、協議会で一致できるような案を整理してみたい」と継続審議を提案、満場一致で継続審議となった。

  合併する8市町村は経済事情の変動や災害復旧などで財源に不足を生じた時に備え「財政調整基金」やそれぞれの市町村の借金返済に向けた財源を確保するため「減債基金」など基金を積み立てている。また大曲市のようにゴルフ場の整備運用のため資金を積み立てている「市民ゴルフ場整備運営基金(1871万3000円)」や花火競技大会の振興を図るための「花火競技大会振興基金(831万円)」、協和町の「水洗便所等改造資金貸付基金(1億1300万円)」など目的を持って積み立てた基金もある。

  しかし、今回の合併では新市のために持ち寄る基金と市民ゴルフ場や花火競技大会、仙北町の簡易水道運営のための基金(450万円)など地域限定のために存続を認める基金もある。問題となったのは太田町の「まちづくり基金」。町がこの日、提出した説明資料では「基金は合併後の新市の健全な財政運営を行うため、全て新市へ引き継ぎすることは当然であると考える」と述べながらも、「職員の人員削減や補助金の削減など町民に対する行政サービス経費を抑制し、積み立ててきた特定目的基金である『まちづくり基金』は安全な飲料水を供給するための水道施設の整備など環境整備、図書館機能や展示機能などを持った『総合情報館(仮称)』の建設、温泉やグランドゴルフ場の施設の老朽化に充当したい」と理解を求めた。

  これに対して西仙北町議会代表の委員からは「町では畜産経営安定基金としての1億円も廃止して財政調整基金に振り向け、新市のために持ち寄ることにした」などと地域限定に使える基金を設けることに疑問を呈した。同町では1億円のほかに教育振興基金の1000万円、まちづくり基金約5400万円など約1億6400万円を廃止して財政調整基金として繰り入れたという。

  協和町の委員からは「太田町が目指した事業をその町で使うのであれば、合併後の大仙市の負担にならないことではないか」と擁護する意見も出た。しかし、ほかの市町村からは異論が続出。そして太田町が基金で取り組みたいとする事業は新市の建設計画の中で実施すべきだと主張した。

  これに対して太田町の議会代表の委員は「各市町村が持ち寄る財政調整基金にはかなりのバラツキがある。太田町のまちづくり基金は辛抱しながら積み立てたものだ。その苦労も見ないで基金を出せでは無謀だ」と反論した。

  確かに財政調整基金として各市町村が持ち寄る金額は約5億5800万円から約5200万円と金額に大きな差額が生じている。しかし、持ち寄る基金の額だけにこだわれば合併にも感情的な瑕疵(かし)を残す危険性もある。協議会は中断し、市町村長会議で太田町の「まちづくり基金」の取扱いは継続審議となった。次回は25日に開かれる。