大曲市で合併前の最後の成人式
栗林市長「失敗と挫折から学んで」と激励(8月15日・日)
大曲市の成人式が15日午前10時から市民会館で挙行された。同市の成人式は市だけで主催するのではなく、市内3中学校の代表者約50人が成人式実行委員会となって市教育委員会と話し合って運営を企画し、実行している。今年の成人対象者は男子222人、女子218人の合わせて440人。対象者に対して個別の案内は出さず、市広報を通じて参加を呼びかけた結果、353人が出席。80%の高い出席率で、式そのものも私語を交わすこともなく、厳かで和やかな雰囲気で挙行された。
ワーッ。キャーッ。受け付け会場となったエントリーホールは着飾った若い男女の熱気と歓声がみなぎった。男子は黒のスーツが目立った。女子はショールで肩を飾り、こちらはピンクや鮮やかな青、赤などお花畑のような衣装も目立ったが、成人式という「挙式」に出席するのを意識してか、シックな黒のワンピースが多かった。
ホールでは仲良しグループが中学時代や高校時代、そして卒業してからの消息などを話す声で賑わったが、式場に入って幕が開くとシーンと静まった。最近の成人式と言えば酔っぱらって挙式をぶち壊す若者が出るなど、全国的に〃荒れる成人式〃でひんしゅくを買いがちだが、「大曲市の成人式はその心配はない」と市教育委員会は胸を張る。
式典では始めにこの日が終戦記念日であることから出席者全員が立って黙とうを捧げた。そして成人者を代表して進藤みどりさんに成人証書を授与した後、栗林次美市長は「市制を施行してから50周年を迎えたが、周辺町村との広域合併で大曲市としては最後の成人式となる」と述べ、「若者の特権は失敗が許されると言うことだ。挫折から多くを学んでもらいたい。そして何事にも恐れず、ひるまず、ためらわず、前へ前へと進んで下さい」と励ました。
式には御法川信英衆院議員、辻久男、渡部英治両県議、それに市議会議員や新成人の小学校時代や中学時代の先生たちも来賓として出席した。成人者を代表して大友康平さん、佐藤貴子さんが「20年前に生まれた私たちが、多くの方の指導を受け、晴れて成人となり、大人の仲間入りした。イラクや北朝鮮問題など世界情勢は安定せず、経済不況の行く末も定かではないが、今日から自己の責任でしっかりと判断や行動ができる社会の一員としての知性と教養を高めながら頑張りたい」と誓いの言葉を述べた。
恩師を代表して当時、大曲西中の教諭だった三浦久佳さんが同僚の先生が亡くなったのを惜しみながら「健康に注意して充実した社会を歩んでもらいたい」と訴えていた。
会場を沸かせたのは昨年に続いて行われた恩師・先生バンド。新成人がまだ中学生だったころ、学年主任などを勤めた7人の先生たちがステージに登場し、ピアノとギター、サックス、それに電子ドラムで長渕剛の「乾杯」と24時間テレビのテーマソングとなった「サライ」を演奏した。ステージには中学校のアルバムから選び出された修学旅行や運動会、文化祭など思い出の写真がスライドで次々と写し出され、成人たちはその懐かしさと先生たちの熱唱に「ワーッ」と感動の声を出して喜んでいた。そして最後は全員で大曲市民の歌「若い街」を斉唱して幕を閉じた。