一日所長=仙北町の伊藤さん

大曲市の県南部家畜保健衛生所

主婦の目で家畜保健業務を視察・体験(8月26日・木)

受精卵の移植説明を受ける伊藤一日所長  大曲市富士見町の県南部家畜保健衛生所で25日、一日所長が行われた。8月29日の県の記念日を飾る行事として同保健衛生所の業務を一般県民に見てもらい、家畜保健業務への理解を深めてもらおうと企画した。所長の委嘱を受けたのは仙北町高梨字上川原の主婦・伊藤良子さん(59)。伊藤さんは元仙北町役場職員で現在、県男女共同参画推進員として活躍している。

  伊藤さんは午前10時に同保健衛生所に迎えられ、渡部満所長から「一日所長」の委嘱状交付を受けた。所長となった伊藤さんは12人の職員を前に「主婦の目で皆さまの仕事を勉強させていただきます」とあいさつ。所内を視察して、顕微鏡で牛の血液標本の観察や普段行っている検査業務を体験した。そして事務所で所長決済書類の閲覧と説明を受けた。午後からは神岡町のBSE(牛海綿状脳症)施設や鳥インフルエンザ検査、さらに中仙町清水へと足を延ばし、高橋博志さん宅の牛舎で受精卵移植も視察した。

  同保健衛生所は家畜伝染病予防や家畜の衛生技術指導、家畜改良増殖対策などを業務としている。

  視察を終えた後の座談会で伊藤さんは「見るもの聞くものすべて初めてであり、驚きだった。そして家畜伝染病の予防に取り組む姿勢の高さ、獣医師として活躍している女性の働く姿に元気づけられた。生きているものを相手にすることの大変さ、伝染病に備えて真剣に取り組んでいるのが良く分かった」と感想を述べていた。

  渡部所長は「安全安心な食品の生産に取り組んでいることを地域の方々に知ってもらう意味でも有意義だった。初めてということで現場の臭いが気になったと思うが、私たちの健康な生活のためのタンパク源は臭いのある所で生産されている。このため畜産農家は地域住民に迷惑をかけないよう臭いを出さない努力をしているし、家畜保健所でも環境保全の指導に力を入れている」と強調していた。