大曲市の仙北組合総合病院

早期改築目指して推進会議設立

大曲市仙北郡の市町村長、議長、県議らで構成(8月30日・月)

    大曲仙北地域の中核医療機関としての存在感を示しながらも老朽化している大曲市の仙北組合総合病院の早期改築を目指す「仙北組合総合病院早期改築推進会議」が設立され、第1回目の総会が30日午前10時から大曲エンパイヤホテルで開かれた。総会には栗林次美大曲市長をはじめ仙北郡内13町村の首長、市町村議会議長、同地域選出の7県議と各市町村関係職員ら約50人が出席。会議の規約、負担金を決め、役員を選出した後、同病院の早期改築を求めて寺田典城知事と県厚生農業協同組合連合会の菅原稔代表理事会長への「要望書」提出を採択した。

  仙北組合総合病院は17診療科を持ち、ベッド数622床、医師53人を含む職員数は580人となっている。一日平均の外来患者数は1200人を超える。しかし、旧館は建築から35年が経過し、老朽化の上、狭隘なため医学の進歩に伴った医療設備の設置や患者用駐車場の確保が困難となっている。

  このため同病院では1997年から病院運営委員会の下部組織として市町村長や農協関係者も含めた病院建築検討委員会を結成して、移転改築を協議してきた。そして病院側から総工事費として135億9200万円が提示されたものの、02年2月、母体となっている厚生連の財務状況の厳しさから改築のめどは立たないとして委員会は閉ざされ、棚上げとなった。それから10カ月後の12月に県は厚生連病院の改築整備に対する補助を見直し、建築費の一律30%補助と支援策を強化した。

  一方、昨年10月の市長選で初当選した栗林市長は同病院の改築移転も公約の一つとして積極的に動きだし、仙北郡内の町村長にも協力を求めてきた。そしてこの日の総会で発起人代表としてあいさつに立った栗林市長は「(仙北組合総合病院も)現状のままでは圏域住民の中核病院としての機能と地域医療を確保することは難しい状況であり、住民の健康を守る自治体の責務を果たすためにも、関係者による話し合いの場を設けさせてもらった」と述べた。

  続いて来賓として招かれた県仙北地域振興局の本間智局長は「県では『いつでもどこでも受けられる医療体制づくり』を重点課題に厚生連病院の改築整備を促進するため、補助率を大幅に引き上げるなど支援策を強化した。改築に向けては多くの課題があるが、どのような方策があるか話し合い、具体化を図りたい」と支援を約束した。

  一方、同病院の小野地章一院長は「県内は極端な医師不足で、医師の確保が困難な状況だ。病院が存続できるかどうかはいかに医師を確保するかにかかっている。当院の医師充足率は93%だが、優秀な医師を確保するには時代にあった医療機器の整備が欠かせないが、病院が狭隘なため、新たな医療機器の導入は不可能な状態だ」と述べる一方、空調設備の不備、病室の狭さなどで入院患者にも不便を与えていることや駐車場の問題などを訴え「早期新築に力添えをお願いしたい」と支援を求めた。同病院の場合、4カ所の駐車場はあっても駐車可能台数は234台しかなく、外来患者は毎日、駐車場を求めて四苦八苦している状態だ。

  総会で会長に選出された栗林市長は「これから長く厳しい運動となるが、実現に向けて最大限の努力をしたい」と抱負を述べた。そして周辺住民も含めたワーキングチームも作って運動を盛り上げたいとも語った。この日、採択された知事と厚生連への要望書は近く役員全員そろって届けたいとしている。

  厚生連が経営する病院は県内に9つあって、能代市にある山本組合総合病院は89年8月に改築整備された。また本荘市の由利組合総合病院は94年10月に改築され、秋田市の秋田組合総合病院も2000年6月に改築された。一方、湯沢市の雄勝中央病院は05年8月オープン目指して移転改築中。横手市の平鹿組合総合病院は9月から移転改築工事に入る。残ったのは鹿角市の鹿角組合総合病院と鷹巣町の北秋中央病院、五城目町の湖東総合病院、そして仙北組合総合病院となっている。このうち鹿角と北秋病院は土地が確保されている。雄勝中央と平鹿の両病院は市町村から建築費の13%の補助を受ける。

  総会で選出された役員は次の通り。

  ◇会長=栗林次美大曲市長
  ◇副会長=佐藤清雄田沢湖町長、高貝久遠太田町長
  ◇監事=佐藤清吉南外村議長、澁川喜一秋田おばこ農協組合長