花館地区が市への提言まとめる
渡し船の復活、グランドゴルフ場の設置など(12月24日・金)
大曲市はこの春から住民自らによる地域づくりを目指した「地域いきいきビジョン策定支援事業」を市民に呼びかけているが、それに対する第1号の構想活動方針が花館地区から提言された。この支援事業は市と住民が協働して地域の活性化に取り組むことで、合併で大仙市という広大な面積を有する市が誕生しても、地域づくりの基礎にもなると栗林次美市長の発案で始まった。住民が自主的に活動する地域活性化グループを作ってもらうことで、行政では思いつかないアイディアも生まれると期待している。
今回の提言は花館地域いきいきビジョン策定事業会議(小山誠治議長)がまとめたもので、「花館の夢のせていきいきプラン」と題して活動方針を示している。方針ではまず地域の歴史に触れ、寛文13年(1673年)に秋田藩により分村の検地が行われ、高関村を高関上郷(現在の高関上郷)と高関下郷村(現在の花館地域)に分村し、明治6年に高関下郷村が花館村に改称され、花館村が誕生。明治38年の奥羽鉄道(現JR東日本)が開通するまでは地域を流れる雄物川は秋田港からの物資輸送のための帆掛け船の運行路の要としてにぎわったなどとしている。
そして現状では国道13号バイパス及び盛岡、本荘に至る国道46号、105号線が交差する交通の要所であり、少子高齢化という社会現象にありながら大曲駅に近い利便性もあって富士見町、幸町地区などは若干ながら若い世代の人口が増えているとしている。また花館地域は山河と広大な河川敷を有しており、西山(姫神山に連なる山々)を背景に流れる雄物川、秋には群れをなしてサケが遡上する玉川が合流する地点にもあり、高速交通体系の要所であり、将来的に「躍動するまち」の可能性を秘めているとしている。さらに民俗行事としては寛永年代(1850年頃)から奉納され、市の無形民俗文化財にも指定を受けている「川を渡る梵天(ぼんでん)」(2月17日)は全国的にも有名な観光行事として紹介している。
その上で住民と行政が協働して活動する計画として「松山(姫神公園)構想」と「川と河川敷を利用した構想」の二つを市に提言した。松山構想ではサクラの植樹・花見と姫神ハイツを利用したイベントを行うとしている。植樹の地ごしらえは行政に依頼し、植樹と維持管理は地元が行う。さらに史跡巡りと散策コースで自然とのふれ合いを楽しむ。松山に伝わる伝説の紹介と仙北平野を一望できる双眼鏡を姫神ハイツに設置し、ハイツの利活用を図る。雄物川の渡し船を復活、そして昔風の休み茶屋を設置し集客を図ると提言している。
川と河川敷を利用した構想では広大な河川敷を利用し、日本一のグランドゴルフ場及びサッカー場の設置。仮設キャンプ場、ふれあい広場を設置し、地域内外からの若者、親子のふれ合い、憩いの場とする。また遡上するサケを利用したイベントを企画する。さらにカヌーコースとするなどが提言された。
このビジョン策定には市から活動費としての交付金も出されており、各地区でもそれぞれの自主活動の組織づくりに向けたビジョンの策定に取り組んでいる。市では今回のビジョンの提出を受けて、実現の可能性などを調査し、事業化に向けて検討する一方、合併で大仙市となっても地域の自主活動に対する助成は継続できるようにしたいとしている。
提言書は栗林市長に手渡されたが、地元住民は「まとめるための話し合いでは子どもたちからも協力を得られ、しかも自分たちの住んでいる花館の知らない面の発見につながるなどの成果もあった」と喜んだ。