警察官を名乗ったおれおれ詐欺

県内で急増=3日には大曲署管内でも

「お宅の息子さんが事故を起こした」と修理代を要求(2月5日・木)

 秋田県内で今年に入ってから警察官を名乗った「おれおれ詐欺」が急増、大曲警察署では「警察官を名乗って交通事故の修理代を請求する電話が来たら、現金を振り込む前に相談してほしい」と呼びかけている。今年に入っての「おれおれ詐欺」で警察が相談を受けたのは全県で114件。そのうち警察官を名乗って、事故処理のため現金を銀行に振り込むようにとの電話を受け、相談があったのは全県で105件に達した。

 3日には大曲市内の50代の主婦が、「東京の警察だが、お宅の息子さんが秋田で事故を起こした。相手は車の修理代だけでいいからと言っており、100数万円を至急、銀行に振り込んでもらいたい」との電話を受けた。そして警察官に代わって事故の被害者となったという男が電話に出て、「出張で妻と共に来ていて事故に遭った。車が壊れているので、その修理代の振り込みを急いでもらいたい」と話した。再び警察官を名乗る男が電話に出て「これから交通裁判所に行かなければならないので早めに送ってもらいたい」などと実際には存在もしない「交通裁判所」の名をかたって相手に考える余裕を与えない手口を使った。

 しかも電話をかけてきた男は自分の携帯電話の番号も教え、「お金を振り込んだら連絡して下さい」とまで伝えた。

 電話を受けた主婦は実際に息子の名前を使われ、しかもその日は仕事も休みで出かけていることから「お宅の息子さんが秋田で事故を起こした」という連絡を半ば信じきってしまった。それでも一応、確認のため息子さんの携帯電話に連絡したが、呼出音はしても出なかったため大曲署に相談。同署で「おれおれ詐欺」の疑いが濃いとして捜査を始めた。同署では息子の名前は同窓生名簿などから流れた可能性もあると見ている。

 昨年までの「おれおれ詐欺」は息子や孫を装って金をだまし取る手段が多かったが、今年に入ってからは最も信頼性の高い「警察官」を名乗っての詐欺だけに大曲署は神経をとがらせる。このため同署では「警察官が交通事故で示談の仲介に入って現金を請求することはないので、このような電話があったらあわてないで、お金を振り込む前に警察に相談してほしい」と呼びかける。