高校生助手派遣事業

出身小学校で先生の助手に

大曲市藤木小には大農の粟津さん(2月5日・木)

 子どもたちとお手玉を遊ぶ粟津さん大学への進学や就職先が内定した高校生が、自分の出身小学校で先生の助手として活動する高校生助手派遣事業が今年も始まった。ボランティアで先生の助手となって子どもたちとふれ合い、働くことの貴重さ、社会性を養ってもらいたいと県教育委員会が3年前から始めた事業。大曲市内でも8小学校全部が高校生を受け入れている。

 藤木小学校(佐藤久美子校長・児童数117人)では5日から、大曲農業高校3年生の粟津友理さん(18)を迎え入れた。粟津さんは下深井に住んでいる。藤木小には5年まで在籍し、小学6年から中学校までは父の仕事の関係で神奈川県で過ごした。今は再び両親と下深井の実家で生活。高校は姉も通学して憧れだった大曲農業高校の生活科学科で学んだ。

 卒業後の進路は神奈川県の洋菓子店への就職が内定している。「何か作るのが好きだったので、菓子の会社を選んだ。菓子づくりの技術を磨きたい」と粟津さん。高校生助手派遣も「子どもとふれ合うのが好きで応募した」と話す。藤木小では初めての受け入れとなった。

 粟津さんはこの日朝8時に近所の子どもたちと一緒に登校した。そして先生たちに紹介され、この日はまず1年生の担当となった。1年生は14人。石塚史人先生と一緒に教室に入り、自己紹介した後、国語の勉強を見学した。二時間目は体育の授業でスキーの練習だったが、スキーは持ってなかったため職員室で過ごした。3時間目は算数の時間だったが、石塚先生は子どもたちとふれ合う時間にしたいと「生活」の時間を繰り上げた。

 生活の時間はお手玉やケン玉、ダルマ落とし、こま回し、あや取りなど昔の遊びを伝承する時間。最近の子どもたちはテレビゲームや携帯用のゲームに夢中になって親子で一緒に遊ぶ機会が少ない。このため生活の時間では昔の遊びを身につけ、家に帰ってからも親子で楽しめるようにした。

 子どもたちは粟津さんをお姉さんのように親しみ、ダルマ落としやあや取り、お手玉を一緒に遊んだ。1週間前におじいさん、おばあさんたちからそうした昔の遊びを教えられたばかりとあってあや取りは子どもたちの方が上手だった。ほうきや東京タワー、さかずき、橋などを作っては粟津さんに「ホラ。先生。これが東京タワーだよ」と自慢した。

 見守っていた石塚先生は「高校生のお姉さんが来てくれたと子どもたちは朝から喜んでいた。子どもたちの授業の刺激になっていい」と喜んだ。粟津さんは18日まで同校に滞在し、先生たちと行動を共にする。