大曲市で市民除雪会議

先進地・青森市の事例紹介

市民一斉排雪デー、モデル地区を選定し実施を検討(2月10日・火)
 
  大曲市はこのほど2回目の市民除雪会議を開いた。雪国に住む者にとって雪とどう関わっていくかは重要な課題であり、雪は市民生活の最大のバリアにもなり兼ねない。栗林次美市長は選挙公約の一つとして行政だけで解決できない雪の障害を市民が主体となってできること、市民と市が協力し合って実施すべきことなどを明確にし、除雪体制の再構築を図りたいと会議の設置を提案、この日の第2回目の会議となった。会議のメンバーは除雪作業従事者や消雪施設代表者、それに各地区の民生児童委員、バス、タクシー事業者、学校関係、商工関係など市民各層から18人の委員からなる。

 この日の会議には国土交通省湯沢河川道路事務所大曲国道維持出張所の高橋弘典所長と県仙北振興局建設部職員がオブザーバーとして出席。高橋所長は雪対策先進地として知られる青森市の「雪で困ったら・雪対策支援」事例などを紹介した。青森市では「屋根に融雪施設を取り付けたい」場合は屋根雪処理施設設置資金貸付制度や「雪捨て場がない」、「道路や歩道の雪に困っている」などの相談を受け付け、遊休市有地の活用、民有地を雪寄せ場として提供してくれた場合は固定資産税の減額、歩行者空間確保のための除雪機の貸与などさまざまな支援対策を取って、市のホームページでもPRしている。

 さらに青森商工会議所には「北国のくらし研究会」があって、地域の雪片づけに貢献している市民に「スノーナイト(雪の騎士)」の〃称号〃を与えて顕彰するなどユニークな活動紹介もあった。

 会議では市民が自主的に実施すべきこととして「除雪前に、道路側面の除雪で破損のおそれのある流雪溝などのふたは必ず閉めておく」「自宅前の除雪や流雪溝のふたの上の除雪は市民が当然、実施すべきことでほかの歩行者にも配慮した排雪を行うべきだ」は出席者全員が賛同した。

 「雪捨て場の確保が十分でないため、雪の運搬作業の効率が悪い。地域が積極的に雪捨て場を提供すべきでないか」との提案には「民有地提供の場合は優遇措置を取るべきだ」との意見があった。また自宅敷地内の雪を夜に道路に出す住民がいるとの指摘には「個人の責任として対応するよう意識を醸成すべきだ」との提案があった。また自宅敷地内の雪は「幅1メートル、長さ2メートル程度のステンレスの容器に地下水を流す融雪器も効果があるし、多少、高くつくが雪寄せで体を壊すよりいいかと思って水道水で雪を溶かしている」などの事例報告もあった。

 一人暮らしや高齢者世帯への地域ぐるみの支援、ボランティアによる市民除雪隊の結成など市民除雪小地域ネットワークの確立の提案には「みんな自分の家の雪の処理で難儀しており、ボランティアを期待するのは無理でないか」「町部と農村部などそれぞれの地域で事業が異なり、全部同じように取り組むのは無理だ」などの意見があった。また市の除雪への苦情に対しては「匿名での通報だと対応できない」と市民への協力を求めた。

 最後に「市民一斉排雪デー」の実施については先進地として青森市の事例を紹介した高橋所長から「ダンプの取り合いになったり、その日を狙って屋根の雪を道路に出すなどモラルの問題が出てくる。具体的に何をやるかのメニューを検討すべきだ」との提案があった。市からは除雪機の配置の問題など課題もあるが、町内会単位でモデル地区を選定し、検討したいとの回答があった。