大曲市の04年度予算

一般会計は166億9505万円に

厳しい予算から栗林市長としての特色を出す(2月17日・火)

 大曲市は16日、04年度当初予算を発表した。一般会計は166億9505万2000円で、前年度当初に比べ21億3366万8000円、14.7%の大幅な伸びとなった。これは継続事業である四ツ屋小学校の改築や借りた借金を返すための借入の減税補てん債の借り換え分の計上、そしてJA秋田おばこが四ツ屋に建設している広域農業生産総合施設への助成、それに市町村合併で7町村から委託を受けた電算統合関連経費などで大きく膨らんだ。この4事業だけで約15億円の予算となった。予算編成に当たっては地方交付税や臨時財政対策債(赤字地方債)が大幅に削減されたため、財政調整基金や減債基金、教育文化振興基金など基金を取り崩す一方、経常経費も全庁で2割削減の約1億5800万を縮減するなど過去に例のない厳しい予算編成となった。一般会計のほかに11特別会計約110億2359万円、企業会計2事業の約21億2097万円を合わせた全体の予算額は約298億3961万円となった。26日開会する2月定例議会に予算案が提出される。

 国と地方の税財政改革、いわゆる〃三位一体改革〃により一般会計の歳入で大きな柱となっていた地方交付税が前年度当初に比べ約3億557万円、7.9%の減となった。さらにその交付税の減額分を補ってきた臨時財政対策債も約2億4340万円、28.6%の減額で計約5億4897万円のカットとなり、04年度の予算編成を大幅に狂わせた。

 また長引く不況で市税も前年度に比べ約4493万円、1.2%の減の約38億535万円しか見込めなかった。こうしたことから財政調整基金から6億5000万円を切り崩したほか、教育文化振興基金から2億3000万円、地域福祉振興基金から2億2000万円を繰り入れるなどやり繰り算段をした。さらに減額された分を補うため臨時財政対策債6億730万円、財源対策債1億5340万円を発行した。この結果、市の借金である公債費率は15.3%となり、財政運営上の黄色信号となる15%を超えた。

 栗林次美市長にとって今回の予算編成は初めて。市役所改革、そして「弱い立場にある人に政治の光り」を政治信条とする栗林市長。窮屈な財政事情の中でも介護保険の在宅サービスを補完するための居宅サービスの利用限度額を使い切っても1日24時間の見守りヘルパーを月7日間まで派遣する県内初の「安心介護サービス事業」やはり・きゅう・マッサージ施術費助成金を一人年間6000円だったのを、1万2000円に増額するなど福祉面に力を入れている。

 また各地域の歴史、伝統、文化、産業などを通じた「地域いきいきビジョン策定支援事業」、公民館のトイレ、冷暖房設備の改善など公民館改善、そして保健センターのバリアフリー化、図書館の開館時間を午後7時まで延長するなど特色を散りばめた予算編成となった。

 各部局の主な事業と予算額は次の通り。1000円以下はカット。

 ◇議会費▽議員報酬・期末手当など=1億5476万円(議員24人分)▽議長交際費=102万円▽議会広報発行費=89万円▽職員人件費=4664万円

 ◇総務費▽総務一般管理費=2666万円(嘱託・臨時職員賃金延べ31人、小中学校用務員委託料延べ27人)▽農山村地域活性化構想策定モデル事業費・新規=98万円(農山村地域の今後の土地利用の在り方、方向性として、山間地域の豊かな自然環境を活かすための基礎となるマスタープランを策定する)▽地域いきいきビジョン策定支援事業・新規=140万円(地域のビジョン策定活動を行う団体に対し、20万円を上限に支援する)▽男女共同参画推進経費=37万円▽地域交通システム試験運行経費・新規=205万円(夏期・冬期に乗り合いタクシーの試験運行を行い、事業化の可能性を探る)▽住民主体のまちづくり推進経費・新規=111万円(市町村合併市民懇談会、市民除雪会議の開催)▽市制施行50周年記念事業・新規=1417万円(記念式典、花火のまち大曲50周年事業として丸子河端での花火の打ち上げ、小中学校生徒による花火デザイン、大曲の半世紀を伝える写真展、記念誌の発行など)▽仙北組合総合病院早期改築推進会議負担金・新規=5万円(大曲仙北14市町村長と議会議長などをメンバーに会議を発足させ、県及び厚生連への要望活動を実施する)▽8市町村電算統合関連経費=1億2535万円▽市長交際費=224万円▽大曲仙北地域外国籍住民等サポート事業推進協議会負担金・新規=県が行っていた事業「国際交流コーディネーター・サポーター」を委嘱し、外国人の相談、生活支援)▽職員人件費=10億5590万円

 ◇民生費▽民生委員・児童委員活動費=288万円▽重度心身障害者移送費給付事業=340万円(通院などでタクシー使用の一部助成)▽障害者社会参加促進事業=68万円▽身体障害者福祉費=1億1661万円▽介護サービス事業費=1915万円(安心介護サービス事業・新規=介護保険の区分支給限度額を超えて利用している方に1日24時間を上限に月7日まで見守りヘルパーを派遣する。はり・きゅう・マッサージ費助成金も一人年間6000円を1万2000円に充実)▽介護予防・生きがい対策事業費=2180万円(介護予防デイサービス事業・新規=欣寿園移転改築に伴うデイサービスセンター・ショートステイ棟の活用し、介護予防のデイサービス事業を実施する。また軽度生活支援事業も拡充し、65歳以上の単身もしくは高齢者のみの世帯に対し、軽作業援助のために交付してきた利用券をこれまで年間12枚を24枚に増やす)▽老人憩の家管理費=590万円▽敬老の日事業費=1276万円▽高齢者除雪サービス事業費=348万円(120件見込み)▽特別養護老人ホーム「欣寿園」移転改築補助金=9000万円(総額で2億円の補助)▽外国人高齢者福祉手当支給事業費=24万円(満70歳以上で無年金者で外国人登録している人に月額1万円の支給)▽福祉医療扶助費(乳幼児・重度・高齢・母子・父子)=1億8573万円(未就学の入院児の所得制限を撤廃・新規)▽保育所運営事業費=8億1742万円(乳幼児保育促進事業を拡大し、新たに四ツ屋保育園、東保育園、北保育園で乳児保育を実施する)▽生活扶助費=6億6483万円(生活保護世帯305世帯402人)▽職員人件費=2億1641万円

 ◇衛生費▽墓地公園管理費=274万円▽保健センター維持管理費=1463万円(駐車場整備、トイレの洋式化、センターポーチ改修工事など)▽母子保健推進費=1666万円(新規・子育てサービス一覧表パンフレット作成。また離乳食教室の開催と乳幼児健康相談を充実させる)▽健康づくり推進費=138万円(新規・健康大曲21策定、食生活改善推進員や栄養士による食生活改善のための教室開催や指導・助言を行う)▽保健事業費=8654万円(新たに前立腺がん検診も実施)▽浄化槽設置整備事業費補助金=4020万円▽市民サービス費=515万円(側溝清掃600メートル予定)▽アメリカシロヒトリ防除対策費=74万円▽ごみ収集委託料=5356万円▽新一般廃棄物最終処分場建設推進経費=102万円(地元説明会・水質検査)▽廃棄物減量化対策費=1312万円(資源ごみ回収業務委託料など)▽粗大ごみ処理対策費=321万円▽職員人件費=1億3904万円

 ◇労働費▽出稼ぎ対策費=184万円▽勤労青少年ホーム管理運営費=387万円▽働く婦人の家管理運営費=682万円▽東北地区働く女性の家連絡協議会地元開催負担金=15万円▽地域職業訓練センター費=1007万円▽サンクエスト大曲管理運営費=1064万円▽雇用相談窓口設置事業費=382万円▽シルバー人材センター運営費補助金=1279万円▽大曲市雇用助成金=750万円▽姫神ハイツ管理運営費=245万円▽職員人件費=6005万円

 ◇農林水産費▽農業委員会活動費=1199万円▽担い手支援事業費3439万円(新規・地域を担う生産組織育成支援モデル事業=市単独の事業で、地域の農業を担う生産組織を育成し法人化に向けた組織づくり活動を支援する)▽生産基盤整備事業費=568万円(新規・こだわり米専用肥料「米の精」購入助成=米ぬかと国産大豆を使用した無化学肥料「米の精」購入費の助成、新規・土壌改良剤散布組織育成、同機械導入助成など)▽産地づくり推進事業費=1647万円(新規・中山間地域等支援事業=中山間地域の水稲収量の減による所得の減にその3分の1を助成する)▽生産振興総合対策事業費補助金=2億9487万円(JA秋田おばこが建設する籾乾燥調整施設、大豆乾燥調整施設への補助)▽野菜・花か等生産振興費=752万円(新規・トマト、そら豆、サクランボ苗代購入費助成、新規・がんばる女性農業者支援事業=パイプハウス2棟▽新規・第127回秋田県種苗交換会大曲市協賛会負担金=2000万円▽大型公益施設整備事業費補助金=1億円(JA秋田おばこが四ツ屋に建設している広域農業生産総合施設の建設事業費への助成)▽森林病害虫等防除対策費=941万円(松くい虫被害木の調査、防除及び保全事業)▽鮭資源等確保活用事業費=1104万円(鮭の放流、ふ化事業など)▽人件費=1億7585万円

 ◇商工費▽中心市街地再活性化対策事業費=869万円=にぎわいのある商店街形成事業▽商店街活性化物産振興事業費=706万円(緊急雇用創出特別基金事業・新規雇用4人、特産の掘り起こしや奨励をし地域産品の振興と中心商店街の活性化を図る)▽市内循環バス運行事業費=968万円▽中小企業活性化対策費=3億5606万円▽秋田県貿易促進機構負担金・新規=9万円▽大曲商工会議所補助金=1200万円▽商店街環境整備事業費補助金・新規=120万円(街路灯の電気料などの助成▽商店街等新規開店支援制度助成金・新規=220万円(賃借料、設備投資、改装費に100万円を限度に補助)▽大曲市観光物産協会負担金=1229万円(全国花火大会、市民まつり、秋田おばこ節全国大会など)▽職員人件費=6256万円

 ◇土木費▽道路整備事業費=11億5085万円▽道路維持管理費=7798万円▽除雪対策関係費=1億7009万円▽雪寒機械購入費=1979万円(除雪ドーザー更新)▽交通安全施設整備費=1326万円▽公園環境美化活動事業費=407万円(緊急雇用創出特別基金事業として4人雇用、公園の清掃、草刈りなどを行う)▽スポレク環境整備事業費=344万円(緊急雇用創出特別基金事業として3人雇用。雄物川河川緑地運動公園の除草・整備を行う)▽公園など維持管理費=5383万円▽河川公園整備費=494万円(ゴルフカート路の補修工事など)▽総合公園事業費=1億4561万円▽市民ゴルフ場開業20周年記念事業費=50万円▽市営住宅維持管理費=1906万円▽職員人件費=2億7661万円

 ◇消防費▽大曲仙北広域市町村圏組合負担金=4億8338万円▽消防団員報酬=827万円▽消防団管理運営費=785万円(活動服更新)▽消防団活性化推進事業費・新規=6121万円(小型動力消防ポンプ付積載車11台購入、格納庫建設など)

 ◇教育費▽学校給食センター改築事業基本設計費・新規=708万円▽学校給食センター建設基金積立金=3000万円▽小中学校及び幼稚園管理費=1億9365万円▽四ツ屋小学校校舎改築事業費=5億5862万円▽コンピューター及びインターネット設置経費=3221万円▽学習活動支援事業=806万円(勤務校を特定しない非常勤講師を教育研究所に配置し、各校の希望に応じて少人数学級、体験学習や学習遅延児童生徒の学習活動の支援のため派遣する。これまでの3人体制から6人に増員)▽遠距離通学対策費▽571万円▽成人式経費=52万円▽生涯学習推進経費=569万円▽地区公民館費=3851万円(全公民館のトイレを洋式化する。同時に冷暖房設備の改善など)▽花いっぱい運動経費・新規=57万円(わか杉国体に合わせ、市の花・サルビアを植え、潤いのあるまちづくりを行う)▽社会体育活動費=198万円(総合型地域スポーツクラブ設置準備経費・新規)▽スポーツ振興事業費=163万円▽保健体育施設管理費=768万円(武道館、総合公園テニスコートなど)▽市民体育館管理運営費=768万円▽市民プール管理運営費=491万円▽図書館費=2654万円(図書館の開館時間を午後7時まで2時間延長、図書購入費620万円など)▽職員人件費=3億9910万円